徒然なか話

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出水神社薪能

2015-07-06 12:17:23 | イベント
 今年の出水神社薪能は下記のとおり行われます。

◇日 時 8月1日(土)18:00~ 
◇場 所 水前寺成趣園能楽殿
◇番 組 仕舞 「鶴亀」「高砂」「嵐山」
     狂言 「佐渡狐」
     能  「羽衣」


 「羽衣」は能の演目の中でも最も人気が高い演目の一つ。僕はこれまで舞囃子仕舞では何度も見ているのだが、を見たことはない。やっと念願がかないそうだ。
 「羽衣」はおなじみの「羽衣伝説」に題材をとったもの。能をもとにした歌舞伎舞踊の演目もある。
 童話などで一般的によく知られているのは、三保の松原を舞台にしたものだが、「羽衣伝説」は日本中いたるところにあり、熊本では阿蘇の田鶴原神社に伝わる話が「肥後國志」などにも書かれている。ただ「羽衣伝説」は土地土地で結末が違うところが面白い。「鶴女房伝説」と同様、男の永遠の願望なのかもしれない。

▼能「羽衣」のあらすじ
 漁夫の白龍(ワキ)が随行の漁夫たち(ワキツレ)と三保の松原に釣に出る。春の朝である。白龍は、空から花が降り、普楽が聞こえ、なんともいえないよい香りがただようなかで、松の枝に美しい衣がかかっているのを見つけ、家の宝にと持ち帰ろうとする。そこに天人(シテ)が現われ、衣を返してほしいと頼む。しかし、白龍は衣を返そうとしない。天人は、嘆き悲しみ、天上世界をなつかしむ。その様子を見て心を動かされた白龍は、天人の舞楽を見せてくれるなら衣を返そうという。天人は喜び、羽衣を着て、月の世界のことや地上の三保の松原をともに讃えつつ「駿河舞」を舞う。天人の舞によって、地上の世界はあたかも極楽世界になったかのようである。天人は月の世界の天子を礼拝し、風にのって、<序舞>・<破舞>と舞いつづける。やがて、天人は、三保の松原から浮島が原へ、富士の高嶺へと舞い上り、大空の霞にまぎれて消える。

▼阿蘇の羽衣伝説
 昔、田鶴原にはきれいな泉がわいていた。ある時、天女が三人舞い降り、ここで水浴びをしていた。これを見ていた新彦命(にいひこのみこと)が羽衣を隠し、一人の天女が天へ昇れなくなった。天女に一目ぼれした新彦命は懇願して二人は夫婦となった。天女は天姫(新彦神子)と天王(若彦神)の二人の子を産んだ。夫婦は仲睦まじく暮らしていたが、ある日、天女は子守女が歌う子守歌から、新彦命が隠した羽衣のありかを知る。そして天女は新彦命と二人の子を残し天へ舞い戻って行った。阿蘇神社の七の宮に新彦神、八の宮に新彦神子(にいひめのかみ) 、九の宮に若彦神(わかひこのかみ)が祀られている。

▼昨年の出水神社薪能の様子


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