迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

トプコンらしくない標準レンズ RE Topcor 55mm F1.7

2022-11-11 17:15:00 | Lens made by TOPCON

東京光学(トプコン)の標準レンズ RE Topcor 55mm F1.7です。1976年に発売された,、トプコンREマウントの一眼レフとして10番目(*1)の RE200に合わせて開発されたNタイプと呼ばれた新シリーズのレンズ群の標準レンズです。

   レンズ構成   4群6枚
   最短撮影距離  0.6m
   フィルター径  52mm
   重量                207g

それまでの個性あふれる重厚なスタイルのレンズとは異なり、ずいぶんとあっさりしたデザインになっています。調べてみると、Nタイプのレンズ群は当時の東京光学の下請けメーカーであったシマ光学(後のシムコ)が生産していたそうです。(*2)

以前に紹介したRE GN Topcor 50mm F1.8と比べると、焦点距離が50mmから55mmに伸びて、最短撮影距離も0.4mから0.6mに伸び、素材もプラスチックが多用されるなど、いろいろとスペックダウンしている感じです。

 

今回は、APS-Cサイズのカメラでの撮影してみました。遠景では全体ン少しフレアがかかります。中心はシャープですが、四隅がちょっと流れているようにみえます。

 

近接撮影してみると、後ろボケが少し廻っているようです。

 

最短撮影距離付近では、ちょっとバブルボケのようなものが見えてきます。これはこれで面白いと思います。


  NEX-3N+RE Topcor 55mm F1.7

外観も写りも、何かそれまでのスタイルとは違う、トプコンらしくないレンズ、という印象です。


参考文献
*1:脇田久仁博「トプコンRE物語」『毎日ムック 2001-2002カメラこだわり読本』毎日新聞社、2001年8月10日発行、pp.186-197
*2:吉田高盛「忘れがたい東京光学機械製35mm一眼レフ <3>トプコン中級機シリーズ」『カメラレビュー クラシックカメラ専科 70』朝日ソノラマ、2003年12月25日発行、pp.102-110


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