Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

メータのグスタフ・マーラーの交響曲第2番ハ短調「復活」を聴きながら西谷から三枚町まで歩く

2010-06-02 05:55:08 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日は西谷駅から三枚町まで歩きました。
今回もグスタフ・マーラーの作品です。
交響曲第2番ハ短調「復活」は1890年から1894年にかけて作曲された。
今回聴いたCDは、イレアナ・コトルバシュのソプラノ、
クリスタ・ルートヴィヒのメゾ・ソプラノ、
ウィーン国立歌劇場合唱団、ズービン・メータ指揮、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
メータが指揮するマーラーの交響曲のCDの中では、
この交響曲第2番ハ短調「復活」の演奏が一番いいと思う。
レコード発売当時、アバド盤と人気を二分したものである。

第1楽章アレグロ・マエストーソは、ソナタ形式で書かれている。
冒頭の緊迫したような弦のトレモロに乗って、
チェロとコントラバスが朗々と奏する葬送行進曲風の第一主題、
そしてヴァイオリンが奏でる甘美な第ニ主題、
どちらともウィーン・フィルの響きは魅力的である。
展開部では、金管楽器が活躍し、迫力ある音楽となる。
ドラマティックな展開、再現部前の息詰まるようなところも圧巻である。
再現部は第一主題から始まり、続いて第ニ主題が奏され、
コーダは葬送行進曲風に進行し、静かになったかと思わせたあと、
半音階風に一気に下降して終わる部分は素晴らしい。

第2楽章アンダンテ・モデラートは、
穏やかな感じの牧歌風の楽章で美しい。
過去への回想をたどるように、長調と短調が交互に現れ、
ドラマティックな変化がみられ、聴き手を飽きさせない楽章である。
第3楽章「静かに流れるような動きで」は、三部形式によるスケルツォ楽章である。
歌曲「聖アントニウスの魚への説教」の旋律をもとに展開されるが、
この曲で活躍するのはティンパニであり、
メータ盤のティンパニの演奏は印象に残るものである。
もちろん弦楽器や木管楽器の演奏も素晴らしいのだが、
スパイスのようにここではティンパニの音が重要である。

第4楽章「非常に荘厳に、しかし簡潔に」は歌曲付きの楽章で、
「おお、紅の小さな薔薇よ」という歌曲が歌われる。
クリスタ・ルートヴィヒのアルト独唱は素晴らしく、
安心してその歌の世界にどっぷりと浸ることができる。
第5楽章「スケルツォのテンポで」は、ドラマティックな楽章である。
第一部は最後の審判を思わせる嵐のような音楽のあと、
視界が急に開けるかのような音楽が現れる。
この第一部では四つの主題がこの中で現れるが、
途中何度か登場する信号風の動機を吹くホルンの音が素晴らしい。
第二部は第一部の四つの主題が展開されるところで、
ここでもウィーン・フィルの金管楽器が活躍し、聴き応えがある。
第三部は合唱が入る部分となり、壮大な音楽となっていく。
アルトが「おお信ぜよ、わが心、汝は何も失わない」を歌い、
ソプラノとの二重唱となり、さらに合唱が加わり復活の歌詞を歌い、
大きなクライマックスを築くあたりの自然な音楽の流れ方は、
感動的であり、録音も含めていい演奏だと思わせるのである。
荘厳さを保ちつつ、最後は華麗に堂々と終わる。
メータ盤は満足感に浸ることのできる一枚である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする