た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

きりんのゆく街

2005年08月24日 | 写真とことば
この街にきりんを歩かせたら

夕日を首に浴びたきりん

その優雅に細い脚で

彼はゆっくりと白線を踏み越える。

躍動する筋肉

真直ぐに見つめる

潤んだ瞳。

生きている物を久しぶりに

見たいのだと

(信号が青に変わった。私はポケットに手を突っ込み、背を丸め、周りの人間たちにぶつからないように歩き出した)

この街で久しぶりに

見たいのだと

自分の欲望の在り処に

気づいた。


コメント (2)
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