peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

アメリカホドイモ/アピオス

2009年08月10日 | Weblog
一関市東山町長坂のアメリカホドイモ
/アピオス 2009年8月8日




2009年8月8日(土)、一関市東山町長坂字西本町にある唐梅館総合公園
のすぐ傍にある畑に植えられているアメリカホドイモ/アピオスが、
花を咲かせていました。




一関市東山町のアメリカホドイモ
/アピオス 2008年9月8日




2008年9月8日(月)、一関市東山町長坂字町の東山郵便局に近い畑
の縁の垣根に絡まったアメリカホドイモ/アピオスが花を咲かせてい
ました。咲き始まりの花は、同じマメ科のクズ(葛)に似ていてきれ
いだと思いました。





アメリカホドイモ/アピオスマメ科 ホドイモ(アピオス)属
Apios americana  Apiosはギリシャ語で「梨」の意味。
根のかたまりの形が洋梨状であることによる。

アピオスはアメリカホドイモ、ホドイモ、塊芋、土芋、ホトドコロ
などとも呼ばれており、北米~カナダ原産のつる性の多年草。ネイ
ティブ・アメリカンの栄養源として食されていたものだという。

日本には明治時代に北米から青森へ輸入されたリンゴの苗木に種が
付いてきたことで伝わったとされている。当時から東北地方の農家
では、産後や病後の栄養補給に食べられていたとのこと。また、き
れいな花が咲きジャスミンに似た甘い香りがするので観賞用にも植
えられてきたという。

葉は羽状複葉。夏(6~8月)、蔓が繁茂し終えると葉のつけ根に
淡紫色の蝶形の花を咲かせる。その花は乾燥させてビタミン豊富な
「アピオス茶」にしたりもする。根は細長く地中を這い、地下茎が
ネックレス状に肥大した塊根(平均的サイズは直径3~4㎝の芋)を
食用とする。芋の収穫が目的の場合は、花を摘み取るとイモの生育
も良くなるとのこと。和名のホドイモは、塊(ほど)状の根をもつ
ことから付けられたものだといわれる。日本には単なる「塊芋(ほ
ど芋)」という植物もある。

この芋の栄養価は、カルシウムやビタミンE、イソフラボンが多く、
鉄分や繊維質に富み、慢性の便秘解消、産前産後の障害を和らげる
効果、肥満、糖尿病、高血圧、精力減退、肝臓疾患、腰痛などに効く
といわれている。

マムシグサ(蝮草)の赤い実

2009年08月10日 | Weblog
一関市花泉町金沢のマムシグサ(蝮草)の赤い実
 2009年8月9日




2009年8月9日(日)、一関市博物館主催の「大人の調べ学習~気仙沼街道
を行く」(第2回)
が、一関市花泉町金沢(かざわ)を会場にして
行われました。生憎の雨降りで歩きにくかったものの、江戸時代の
気仙沼街道がそのまま残っている山道を歩いてきました。





金沢(かざわ)郵便局前10:00集合。花泉町金沢在住の
佐々木照雄さんの案内で、旧宿場町「金沢」を見て歩く。



史跡でもある宝持院前で説明を聞く参加者一同。





現在の「石巻街道」沿いにある道標を見て、気仙沼街道に向かう。
この説明板には、下記の通り記載されていました。
江戸時代、一関城下から金沢宿(かざわじゅく)を経て石巻に通じる街道は
「石巻街道、別に一関街道」と呼ばれました。また、一関城下から金沢宿
を経て東に進み、北上川を渡り薄衣(うすぎぬ)、千厩(せんまや)、
折壁を経て気仙沼に通じる街道は「気仙沼街道」・交流の盛んだった薄
衣から東山に通じることで「東山街道」とも呼ばれました。


入口から100mほど入った所に「一里塚」の標柱が建っていました。
今は削られてしまってありません。



気仙沼街道が江戸時代の姿で残る山道。地元の人たち
の手で刈り払いなどが行われているとのこと。

この山道で赤く色づいた実をつけた、マムシグサ(蝮草)と思われる
植物を2本みつけました。
実の状態での識別方法がわかりませんので、
ミミガタテンナンショウ(耳形天南星)かもしれません。






マムシグサ(蝮草)サトイモ科 テンナンショウ属
Arisaema japonicum
山野の木陰などうす暗い林の中に生える多年草。この仲間は葉柄の下部
が花茎を包み込んでいて、茎のように見える。これは「偽茎(ぎけい)」
と呼ばれ、20~40㎝ほどになる。和名は、この偽茎に紫褐色のまだら模様
(蛇紋)があることによる。

葉は普通2枚つき、小葉は卵状長楕円形で、9~17枚が鳥足状についてい
る。小葉の形や大きさは変化が多い。雌雄別株。

花期は4~6月。テンナンショウの仲間の花は仏炎苞と呼ばれる筒状の
苞に包まれていて、外からは見えない。仏炎苞は大きく長さ20㎝に達する。
舷部は筒部より長い。マムシグサの仏炎苞は緑色から濃紫色まで色の変化
が多いが、いずれも白い筋がある。付属体は先が膨らんで丸い。
果実は液果で赤く熟し、果軸にびっしりと付く。分布:北海道~九州。
ミミガタテンナンショウ(耳形天南星) Arisaema limbatum
林下に生える多年草で、茎(偽茎)は高さ25~50㎝になり、紫黒色の蛇紋
がある。葉は2枚、小葉は7~11枚ある。
4~5月、まだ葉を開かないうちに開花する。仏炎苞の筒部は淡緑色の地に
紫のぼかしがある。肉穂(にくすい)の先はやや太いこん棒状。和名は仏
炎苞の開口部が左右に耳状に張り出していることによる。「天南星」はこ
の類の漢名。
分布:本州の岩手県、宮城県、関東地方、山梨県と四国西南部。