一関市の舞川18区(区長・橋階敏男)主催の「カタクリ観察会」が、4月18日(日)、午前10時から一関市舞川字峠地内の特設会場で開かれました。同区が中山間地域等直接支払制度を利用し環境整備事業の一環として取り組んでいる恒例行事。地区内に群生しているカタクリの花を区民の案内で観察しました。群生地には、突然変異で10万株に1つぐらいしか咲かないといわれている白いカタクリもありました。たった1株だけですが、今年は9輪も花を付けたとのこと。午前10時30分からは、すぐ傍を流れている番台川でカジカの放流も行われました。会場では地区内に生息しているカジカとサンショウウオが展示されていました。
カタクリ(片栗) ユリ科 カタクリ属 Erythronium japonicum
北国に春を告げる花として親しまれている。名前の由来は、古名のカタカゴからカタコユリ、さらにカタクリへ変化したものといわれる。山野のやや湿った所に群生する多年草。葉は地表に普通2個展開し、長さ10~12cmの長楕円形で淡緑色。表面には紫色のまだら模様があるものが多い。
花期は3~5月。雪の多い所では花期が遅く、雪解けを待ちかねたように花を開き、2カ月足らずで地上から姿を消してしまう。花茎は高さ10~20cmになり、紅紫色または淡紅色の花を1個つける。花は直径4~5cmもある大輪。下向きにつき、開くとすぐに花弁がクルリと反り返る。花弁の基部にW形の模様がある。花は日が当っているときだけ開く。地中の鱗茎からデンプンを採ったことから、「カタクリコ(片栗粉)」と呼ばれたが、「片栗粉」と呼ばれたもののほとんどが、ジャガイモなどから採ったデンプンで、本物の「カタクリ粉」ではなかったという。若葉も食べられる。分布:北海道、本州、四国、九州。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」&同「山渓カラー名鑑・日本の野草」より]