peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

どうして黒田官兵衛の兜が盛岡にあるのか? 2015年3月4日(水)

2015年03月05日 | 講演会

2015年3月4日(水)、13:00~14:30時、平成26年度 芦東山記念館館長講座(全7回)の最終回の講話が、同館ホールで行われました。今回のテーマは「黒田騒動と栗山大膳~黒田官兵衛の兜が盛岡へ~」。

 講師は同館館長細井 計(ほそい・かずゆ)氏(岩手大学名誉教授)。講話の要旨が記載されたA4版5ページのプリントが配布されましたので、かなり理解し易かったように思います。

館長さんは盛岡の安倍館の近くにお住まいだとか。今朝盛岡は20㎝程も積雪があり、踏み跡もない道を難儀しながらバス停に着いたら、バスは遅れて、その上、盛岡駅行きでないバスに乗ってしまって…と出発時の苦労話をした後、どうにか予定した電車に間に合って一関に着いたら雪は全く無くて…と、前回と同じく「一関はいい所です」と聴衆をくすぐる挨拶をされました。

主題の「黒田官兵衛の兜が盛岡にあるのは何故か?」の話。妻と私は、この兜を見るために1月4日にもりおか歴史文化館に行って来たので、大略は知っていましたが、改めて館長さんのお話をお聞きして良く理解することができました。平成27年度の館長講座は5月頃から予定しているそうですので、次回も聞きに行きたいと思います。

2014年のNHKテレビ大河ドラマ「軍師官兵衛」で評判になった官兵衛愛用の兜「銀白檀塗合子形兜(ぎんびゃくだんぬりごうすなりかぶと)」は、黒田孝高(よしたか)/官兵衛/如水)が死に臨んで、子供の長政(福岡藩初代藩主)を筑前国(福岡家)福岡藩黒田家草創の功臣であった栗山善助(利安)に託し、この兜を下腸されました。また長政は2代藩主・長子忠之の補佐を栗山善助の子・大膳(利章)に遺言しました。大膳は長政の意を受けて忠之に諌言を繰り返したことから忠之の反発と憎悪を蓄積させてしまいました。寛永8年(1631)、善助(利安)の死と同時に忠之の報復が表面化し、大膳は領地を没収される。身の危険を感じた大膳は、寛永9年、主君黒田忠之「幕府に謀反あり」と訴えました。翌10年、徳川家光の直裁で黒田家は改易を免れ、大膳は長男大吉(利周)とともに陸奥・盛岡藩(3代藩主南部重直)に御預けとなった。この事件が「黒田騒動」と呼ばれるもので、栗山善助(利安)の子である栗山大膳(利章)が盛岡へ流された後、大膳の子孫が陸奥盛岡藩主・南部家へ献上したもの。現在この兜は同地にあるもりおか歴史文化館に保存されている。

http://morioka.keizai.biz/headline/1733/ [盛岡で黒田官兵衛所用の合子形兜を展示~エックス線解析調査報告も:盛岡経済新聞]

http://matome.naver.jp/odai/2139711378115060501 [個性的すぎる黒田官兵衛の「兜」:NAVERまとめ]

 


岩手県立花きセンターの洋ラン デンドロビウム・ノビル系 2015年2月4日(水)

2015年03月05日 | 洋ラン

2015年2月4日(水)、岩手県立花きセンター(岩手県胆沢郡金ケ崎町六原頭無1-1)に行ってきました。野山や街で花を見ることができないこの時期、温室内で咲いている花卉は貴重な存在です。この日、朝から天気が良くて行楽日和でした。2月1日に降った大雪が未だ沢山残っていましたが、道路は乾いていました。

この日は、「花の館温室」のトイレの近くの駐車場に車を駐めて、本館(管理棟)1階の「展示室」→「研修温室」→「花の館温室」の順に写真を撮りながらじっくり見学してきました。「展示室」の中には、花を沢山つけたレプトスペルムム(御柳梅)やカランコエ・ブロッスフェルディアナ、カランコエ・エンゼルランプジャノメエリカ、スズランエリカ、シクラメン、ノボタン・バレンシア、コドナンテ・グラキリス、ウツボカズラ(靭葛)/ネペンテス、洋ラン・パフィオペディラム、クフェア・ヒソッピフォリア/クサミソハギ(草禊萩)、グズマニア(アナナス類)、洋ラン・カトレア、洋ラン・デンドロビウム ’ウコン’、「宿根イベリス」という名札をつけたトキワナズナなどが展示されていました。また、デンドロビウム・ノビレ(ノビル)系と思われる洋ランが花を沢山付けていました。

 デンドロビウムってどんなラン?:デンドロビウム属は、ヒマラヤから東南アジア、ニュージーランド、オーストラリア、ニューギニア、インドネシア、フィリピン、中国、日本などアジアに1000種以上が広く分布している大きな属で、今でも新種が次々に発見されています。自生地の環境も、熱帯の低地から温帯の高所と多様で、形態、性質も様々。分類上は40以上のグループに分けられるほど変化に富んでいます。人工的に作られた交配種の数も膨大にありますが、ほかの属との交配はほとんど見られません。

代表的なグループ:デンドロビウムは比較的高温を好むもの、低温にあわないと花芽がつかないものなど様々です。変化に富むデンドロビウムを少数のグループに分けることは非常に難しいのですが、、栽培の参考になるように分けてみました。自分の入手した品種がどのグループなのかを見きわめて、好む環境をつくってやりましょう。合田弘之(国際園芸) 

            [主婦の友社発行「やさしい洋ラン180種~最新品種と育て方」より]

洋ラン デンドロビウム・ノビレ(ノビル)系 ラン科 デンドロビウム属 Dendrobium(Den.)nobile

いわゆるノビル系デンドロビウムの基本種。インド、中国南部からタイに広く分布。茎は狭紡錘形で長さ約60㎝、径約1㎝。葉は長楕円形で互生し、長さ約7~11㎝、幅1~3㎝。花茎は通常落葉した茎の節から生じ、短く、2~4花をつける。花は平開し、径6~8㎝、ろう質で芳香がある。萼片と花弁の基部は白色。先端に向かって淡紅色となる。唇弁は基部が巻き、全体に毛があり、基部の色は濃栗色、縁は藤色。花命は長い。花色、花形の違いにより15以上の変種が知られている。開花期は春。

                                                        [山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・蘭ラン」より]

http://www.yasashi.info/te_00002.htm [デンドロビウム・ノビル系とは:ヤサシイエンゲイ]

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%93%E3%83%AB%E7%B3%BB [デンドロビウム・ノビル系:Wikipedia]

 

 


一関市大東町渋民のネコヤナギ(猫柳)/カワヤナギ(川柳) 2015年3月4日(水)

2015年03月05日 | 植物図鑑

(上と下)雄花序の紅色の葯と黄色い花粉が目立ちます。

2015年3月4日(水)芦東山記念館(岩手県一関市大東町渋民字伊勢堂71-17)の館長講座(第7回)受講のため同館を訪ねました。今回のテーマは「黒田騒動と栗山大膳~黒田官兵衛の兜が盛岡へ~」でした。終了後、砂鉄川沿いの県道をマイカーを走らせていたら、渋民橋の上流50mほどの岸辺に銀白色に輝く花芽を沢山つけているネコヤナギ(猫柳)がありました。

(上)遠くに見える高い山は室根山(標高895m)

 (上と下)砂鉄川に架かる渋民橋(一関市大東町渋民:国道343号線と県道104号線などの分岐付近、下の橋の右側方面が国道343号線で摺沢に至る。)

 ネコヤナギ(猫柳)/カワヤナギ(川柳) ヤナギ科 ヤナギ属 Salix gracilistyla

各地の山野の水辺に生える落葉低木で高さは50~300㎝になる。春、真っ先に開花するヤナギのひとつ。銀白色に輝く花芽が美しいので庭木としてもよく植えられている。別名:エノコロヤナギ。下部からよく分枝し、枝は弓状に曲がって斜上する。若枝には灰白色の軟毛が密生するが、後に毛は落ち、緑褐色または緑色になる。裸材に隆起線はない。冬芽は灰白色の軟毛が密生し、帽子状になった赤褐色の1個の鱗片に覆われている。葉は互生し、長さ7~13㎝の長楕円形で先は尖り、基部は円形。縁には細かい鋸歯がある。革質で表面は深緑色、裏面は灰白色で白い絹毛が密生する。若葉は両面とも有毛。葉柄は5~20㎜で軟毛が多い。托葉は長さ6~10㎜の腎円形。3~4月、葉が出る前に長楕円形の尾状花序をつける。雄花序は長さ3~6㎝。雄花の雄しべは2個が合着して1個になっている。葯は初め紅色で、黄色の花粉を出した後黒くなる。雌花序は長さ25~45㎜。雌花の子房は長卵形で白い軟毛が密生し、花柱は子房より長い。柱頭は短く、2中裂することもある。雄花も雌花も1個の腺体があり、苞は広披針形で上部は黒色、中部は帯紅色、下部は淡黄緑色をしており、両面に白色の長い絹毛が密生する。雌花序は花の後伸びて、果期には9㎝ほどになり、一方に傾く。果は2裂して反り返り、白い綿毛に包まれた種子を出す。用途:庭木、護岸樹、花材、樹皮は薬用。分布:北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、ウスリー。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」&同「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]