2023年5月26日(金)、この日から一関シネプラザで上映の映画『ロストケア』を観てきました。
我が国では、65歳以上の高齢者が人口の3割近くを占め、介護を巡る事件が後を絶たない。この問題に鋭く切り込んだ葉真中顕の第16回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作を、前田哲監督が映画化したものです。
観終わって何ともやりきれない思いを抱きました。介護士でありながら、42人も殺した犯人・斯波宗典(松山ケンイチ)。その彼を裁こうとする検事・大友秀美(長澤まさみ)。社会に絶望し、自らの信念に従って犯行を重ねた斯波と、法の名のもとに斯波を追い詰める大友の、互いの正義をかけた緊迫のバトルが繰り広げられる。現代社会に、家族のあり方と人の尊厳の意味を問いかける、衝撃の感動作である。