WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

SJこさんと過ごした花火

2016-08-13 | 人生妙なり





私の高校時代からのお友達、「SJこさん」から、突然メールが来ました。
「明日の花火大会、特等席を確保しとくので、来れたらどうそ」という内容。
高松祭りの花火大会のご招待です。

行きましたとも!!

もう、初めてサンポート特等席、真正面で観る花火、感動しまくりでした。

6時到着。缶チューハイ飲みながら、開始時刻を待つ時間も至福。


SJこさんは、数十年前の突然の病気の後遺症で左半身の感覚を失い、杖をついて歩きます。


それなのに、花火大会に行って私たちのぶんも場所を確保してくれるとな!? どうやって???

私は正直申しまして、メールを見たとき、一瞬、リハビリセンター主催とか、なんらかの身体の不自由な方たちの団体に所属していて、
そのグループで花火を鑑賞するイベントがあるのだろうかと思ったのでした。
いやでもしかし…彼女って、そういう人じゃないんだよね、、、


当日お昼過ぎにTELで確認したところ、
SJこさんは、花火が大好きで毎年、お気に入りの花火のイヴェントには欠かさず出かけて、特等席をご自分で確保して楽しんでいらっしゃるのでありました。
私たちの分も、ついでに取っとくよ…と、、、
彼女はその時もうすでにサンポートに到着して、場所の確保をしたとのこと。






片手と片足で、車を運転して、サンポートの駐車場に入庫、車椅子に荷物を載せて私達の場所とりのブルーシートを運び、
地面にしゃがんでガムテープを貼ることができない彼女は、水の入ったペットボトルでブルーシートを固定します。
場所取り完了のあとは、ゆっくりとホテルでランチしてくつろぎつつ、花火の開始を待つのであります。
高松サンポートに到着してから花火開始まで約8時間。

彼女の時間の流れは、現代凡人の私たちとは確実に違う。
そのスローな日常の中で、私達には見えないものを見て、感じられないものを感じて過ごしていらっしゃるのだろう…
それって、なんだかものすごく豊かなことのような気がする、、、








私に続いて、SYOさんが来て、atatachanご夫妻が来ました。
ビールとワイン… 
夕日が沈むのを眺め、気持のいい潮風に吹かれて、ゆっくりゆっくりと花火の始まりを待つ時間、よかったなあ、、、
SJこさんのスローワールドにご一緒させていただき、心行くまで味わいました。


花火はもちろん、凄かった! なんといっても特等席、打ち上げ場の真正面で、
海に映る大輪の花火もすごく美しくて、声もでません。
ふつー「あ~!」とか「うわ~~~っっ!!」とか叫ぶじゃないの。
私は無言でひたすら感動に揺さぶられていました。


SJこさんは、T藝大を卒業されています。
T藝大には、美術の建築学科があります。
息子Takが建築家になりたいと言ってることもご存じで、大学はぜひとも県外に脱出したいらしい…と言ったら、
「ほんなら、T藝大の建築にいったらええやない、寮もあるし。
私やSugくん(高校同級生)が学生だった頃とは、場所が変わってるけど、あの自由な雰囲気は変わってないはず。寮費も安いし、今から頑張って目指したら?」
ななななんと、Takが藝大を目指すとな!! そそそそんなに簡単に言われても、、
あまりにも唐突すぎるし、そんなん絶対ムリムリムリムリ~~~ と言いたいってもんよ。
だけど、息子をそんなふうに否定しちゃダメだよね(^_^;)
ホントに目指すんなら、何浪してもいいから、応援するよ…と言うべきやな。

SJこさんや、Sugくんは、藝大生で、藝大寮で生活してたんだな。
そんな彼女からのアドバイスは、なんだかすごく生き生きとしていて具体的で、夢が膨らみました。
しかも、翌日には、「藝大美術学部建築に受かるには…」みたいな、塾やセミナーのリストがメールで送られてきた(^_^;)

そこまで息子を応援してくれるんかーーー ありがたくて涙がでる。









SJこさんとは、一緒に栗林公園の紅葉のライトアップにも行ったし、
毎年春には1人で桜を観に、東京、京都…桜三昧されてます。伊勢神宮のお参りも毎年行かれているとか。
そして、私の家の玄関のドアノブにお土産をそっとひっかけて下さいます。
ある時は、お誕生日にいきなり玄関にケーキが届けられていたことがありました。
いったい誰が届けてくれたのか、心当たり近所の友達から電話しまくりましたが、
SJこさんがはるばる届けてくれたとは思い至らず…

彼女はそんな人なのです。
数少ない、深い地下水脈で繋がっているお友達を本当に大切にするのです。
私も見習わなければ。

ひたすら顔を広げることを、全然したいと思わない今日この頃。
とはいっても、自分のLIVEをやるときには、営業しなきゃいけないし、、、
だからといって、名刺交換しまくり、LIVE前にご案内を送っても、興味のない方は来てくださいません。
それより、「よかった」「楽しかった」と思って下さった方がリピーターになって、お友達を誘ってきてくださることで顔の見えるお付き合いを続けていきたいな。














花火の深い感動は、画像では伝わりません。

SJこさんがつくってくれた、お友達5人のミラクルな幸せの時間について、花火の画像を散りばめつつ、語らせていただきました。


次は、瀬戸芸、直島。

もぉ~~夏が明日で終わるというのに、全然追いつかない。
書きたいこと満載!!




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瀬戸芸2016 小豆島 土庄港周辺のみ

2016-08-13 | 瀬戸内国際芸術祭
Inside the World's largest drawing




小豆島には、別途行くつもりだけど、犬島が予定より早く回れたので、残りの時間で少しだけ、土庄港周辺を散策しました。




2010年、初めての瀬戸芸のとき、男木島で「大岩島」という作品が展示されました。
これがその時の作品。
これは、私たちが行ったすぐ後に、火事で消失してしまいました。
火事では犠牲者もあり、亡くなった方は、オスカールさんの作品を、制作中に何度も観にこられたおじいさんとのことでした。
オスカールさんの、ご自分の作品が消失したことについてのコメントも新聞やウェブの記事で読みましたが、
彼はその方の冥福を祈り、そして、「マジックインクで描いた作品は、最初からそう長い展示には耐えられないというつもりだったけれど、予定外に早くに消失してしまったことはちょっと残念。」
というような、なんだか爽やかでさばさばとしたコメントを表明していらっしゃいました。
私には、この方の作品との距離感…などについて、とても共感するものがあったのでした。




「大岩島」2010年 男木島




そして、その続編…がこれです。
今回は直径約12mのドームに、海と島の絵が描かれています。
絵の中の扉は実際の出入り口。
私たちは、オスカールさんの絵の中に立って、絵の一部となることができる!

私は、正直申しまして、大岩オスカールさんのことは、2010年の初回瀬戸芸まで全く存じませんでした。
火事で消失する前に、作品をギリギリセーフで鑑賞することができて、超ラッキー。とっても素晴らしく、感動しました。
消失した後のコメントを拝読して、さらにさらに興味を持ち、他にどんな作品を創られているのか、ググりまくりました。


私にとって、瀬戸芸は、作品との出会いはもちろんだけど、アーティストとの邂逅なのです。








「大岩島2」 大岩オスカール






この際だから書くけど、前回記事の「犬島精錬所美術館」につきましては、
ものっっっっそ(ものすごく)尾をひきまくりましたわ。
なんでここで「三島由紀夫」?
しかも彼の文学作品ではなく、壮絶な最期がモティーフになっていることに、私は自分なりに拘りまくり、ググりまくり、
アーティスト柳幸典氏がどんな意図でこの作品を創作したのかに、ついに至りました。
これは、柳氏との「邂逅」だと感じます。
至るまでには、彼のアーティストとしての経緯や、他の作品にも触れ、
「そーだったんか~~~なるほど、そうか~~~」
…となるのです。

詳細は書きません。私の個人的拘りですから。

でも、アーティストはほんとうに「表現」することで生きている。

アーティストだけじゃないよ、フツーのおばさんも、おじーちゃんも、みんな、「表現」することが生きることと感じる。
しかし「表現」といっても、何かのかたちを残すとかそんなことは、あまり重要でないような気がする。
土地や財産や作品や子孫や、それぞれにみんな、生きた証しを残したいと思っている。
でもそれって、5世代も経てば風化するよ。
私の一族も、この先繁栄することなく、途絶えそうだし。

むしろかたちのないもののほうが大切だ。

伝えることと、受け取ること、その連鎖がすごく大切だと思う。




じっくりと感動しておなかぺこぺこ。

やっとお昼ご飯。





ここのカレー、画像は大変ボケまくりですが、とってもとっても美味しかった!!
アジアンな香りで、スパイシー しかし口当たりはとってもマイルドで、いったいこの素材はなんぞや???
もしかして魚??

帰り際にお店の方に伺ってみたら、鶏挽肉とのこと。
ひゃ~~~びっくり、ここまでトロトロに煮込んだ鶏挽肉ってこれまで食べたことなかったかも。
挽肉って、もうそれだけで、「煮込まなくていい」イメージじゃないの。
しかしこれ、とろとろすぎて形骸とどめてないよ。
あとは、ココナッツミルクと、トマト…なんだって。
絶対作ってみる。
タイのグリーンカレー味に近いです。
SYOさんちの大量のバジルなんか入れて煮込むとすごくいいかも。ホウレンソウの代わりに。









「島メシ家」

ここのお店は、島の素材を使った小鉢3~4品とご飯とお味噌汁のランチがメインのようですが、ワタクシ的には、このカレーが超オススメです。
もちろん小鉢も絶品です。
瀬戸芸は、食もアート。


他にもう少し巡りましたが、今回はこれのみで締めてupします。

もう、犬島と小豆島、これだけであまりに濃すぎて、おなかいっぱい、心もいっぱい。
消化するのに1週間かかった!!




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