ひと月ほど前に日本海側の山形にいった。
海沿いの鶴岡と酒田にです。
あの辺りは新幹線が通っていないので、地域全体が古き良き日本の感じを残しています。
再開発が少ないのでしょう。
その鶴岡に致道館という藩塾(学校)があった。
藩塾は日本各地にあったと思われる。
それが日本の文明の基礎を作った、さらに現在の社会文化、産業につながっている。
致道館自体はただのハコですが、そこで学ばれていた学問、精神が日本を作ったのだと思う。
藩塾が山形の鶴岡という「裏日本」によく残されていた。
江戸から遠く離れた土地、雪深い土地にこのような文化が根付いていたのが興味深い。
何をそこで学んでいたかというと、、、荻生徂徠派の論語などだった。
恥ずかしながら、論語はよく知らない。
致道館で庄内論語なるものを売っていたのでゲットしました。
子曰くを「しのたまわく」と呼ぶのも今日知った。
「しいわく」と読むのは孔子の弟子がいった時だけで、孔子が言った言葉は「しのたまわく」と読む。
だから、論語のほとんどは「しのたまわく」と読み出す。
うーーーん知らなかった。
儒教の教えは日本に入ってきたが、それほど一般的にならなかった。
お隣の朝鮮は儒教と中国式の政治機構をまるまる導入したので、官僚の腐敗がひどくなった。
儒教の教えは先祖、親兄弟を大切にするのが基本。
それで兄弟親戚一同を大事にして、あらゆるところで縁故、つまりコネがはびこるようになった。
それが、朝鮮と中国の「現在」の大きな問題です。
あれは精神の問題だろう。
論語に書かれていることも、親、先生の仰ることは間違いがないからよく聞きなさい、、、という事につきます。
もし、それが時代に合わなくなったら、世界が小さいときは良かったが、世界が大きくなったら親兄弟、先生どころじゃなくなるのは自明の理。
日本は論語の良いところだけ取り入れて、儒教の根本は取り入れなかったのではないか。
それが案外良かったのだと思う。
子曰く
君子は義に諭す
小人は利に諭す
などは私たち日本人だったら、誰でも納得する事でしょう。
でも、現在の中国の疑問だらけなのは、億万長者の”誰か”さんが若者は「儲けのための勉強だけしていればよいので、情操教育や体育実習は必要ない」と言っていること。
実際に中国では、美術、音楽、体育という授業はない。
ビックリでしょ。
他国の社会感覚というのは、これほど違うのです。
まず、世界の国々、人々の違いを認めなきゃはじまらない。
私の会社で雇った中国人は、体育、運動(ジョギング)を20幾つまで、私の会社に入るまでやった事がなかった。
美術は、、、それを生業にしたい人が勉強すればよい。
音楽はミュージシャンになる人がやればよい。
運動はスポーツ選手を目指す人がやれば良い、、、と言っていた。
むろん全員がというわけじゃないが、、、。
おそらく論語では、いろんな知識が生活に役立つよ、、、と言っているのだと思うが、現代中国は孔子や老師とかけ離れた世界感を突き進んでいる。中国国民は日本人と違うのは当然だが、1党独裁国家は近代国家制度として間違いだろうし問題がある。
そんなことまで、いろいろ考えさせられた庄内論語です。
一冊、目を通しただけで十分ですが、、、。
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/914987dbd5cfb9e26a0166efdb3739cd
日本海沈む夕日(温海)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/b483c563a1634bf053fce7a081ca7123
鶴岡城址
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/ec092001169c876a5fe1cc7b33a367ef
百けん濠(鶴岡市内の創作料理屋)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/c8c853ce1be1a6385fa9e101325cc7c4
致道博物館(鶴岡市内)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/239bf491b2a66cd7b07a50d474d70452
月山を見に行ったが(山形県の名峰)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/0c585204491c32872a3021fa2b36247a
東北紀行
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/71049d5eff2557bc774d4e5dd8fa2255
ヘリコプターで遊覧飛行した(日本海に面した県境の道の駅温海)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/c7bef5e6196c32abba3450d20720ff51