ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

新そば

2007年11月01日 | 食べ物


シーズンもあと僅か、何のシーズンかというと自転車。
そろそろ寒さも本格的になり、とても自転車に乗る気
分ではなくなるので、今のうちという感じなのだ。
本格派は、ぴちぴちウェアーに身を包み、冬でも平気
で乗っているが、軟弱派はそんな真似は絶対出来ない
し、やる気もない。

多分、今年最後のロードレーサーに乗って、割りにこ
の時期にしては寒くはない中、たまにはいつもの「更
級」ではない蕎麦屋でも行ってみるかという気になり、
コースの中間にある、田んぼの中の蕎麦屋によること
にした。
ここは、店舗を大きくして(個室なども作り)、結構
観光客地元の客が来るところで、比較的値段も安く、
味も、行く度にばらつきがあるがまあまあな蕎麦屋だ。
正確には、だった、か。
確か、去年一回来たか、はたまたおととしだったか、
定かではない。
兎に角、久しぶりのここでの蕎麦だ。
時間は、1時半頃であったが、結構客はいた。
「もり蕎麦」の大盛りを頼む。
ここの特徴は、何故か薬味に(正確には薬味ではないが)
鶉の卵(割った生)が一個付いてくること。
他は、オーソドックスに葱、わさび、あと大根おろし
である。
しかも、いずれもかなりの少量。
全く薬味を使わない身からするとノープロブレムなの
だが、絶対「少ない」と文句を言うやつはいると思う。
そのくらい少ないのだ。
それは良いが、鶉の卵に関しては、全く不必要だ。
「納豆に生卵」も許せないのに、蕎麦に生卵(鶉だが)
なんて、噴飯ものだ。
と、大袈裟に言うほどのことでもなく、使わなければ
良いだけのことだ。
しかし、捨てられる運命の鶉は、単純にもったいない
と思う。

さて、主役の蕎麦だが、持ってこられた時点で、うん?
と疑念が生じた。
見た目で、これは行けそうだと行けなさそうというの
は、ある程度判るものなのだ。
水のはじき具合とかの艶なのか、まあ長年培った勘と
でも言おうか、そんなものだ。
食べてみると、案の定、典型的な出来の良くない蕎麦
であった。
乾麺のようなこしで、つまり、はじくような弾力性が
なく、しかも、乾麺のようなエッジのなさ。
駄目な時は、駄目駄目なもので、蕎麦自体の香りがこ
れまた良くない。
勝手に新そばだと思っていたが、新そばではない。
大体、蕎麦自体、国内産かどうかも怪しい。
こんな蕎麦にも関わらず、隣のおばさん二人は、天ぷ
らそばなどを食べ、「わざわざ来た甲斐があったわね」
などと満足そうな会話を交わしていた。
どうなってるんだ、その味覚は。
そして更に駄目の追い討ち。
値段も、前より上がっていて、そば専門店の標準になっ
ていた。
当然のこと、もう絶対来ないと心の中で呟き、店を出
ることとなった。
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