サッカーの五輪代表の出場が決まったのだが、日頃か
らその重要性に疑問を感じていてどっちでも良いと言っ
ていたのだが、サッカー少年Yに、「そんな事を言っ
てたらいつまでたっても日本は強くなれないですよ」
と大いに反論されてしまった。
それで過去出たことが、どれほどの強化に繋がったの
か聞くと、「目には見えない貴重な国際体験というも
のが重要なんですよ」と言う。
確かに体験は間違いなく積める、しかも本気の国際試
合。
しかし、特にヨーロッパなんか見ると感じるのだが、
大して五輪に力は入れてないように見える。
どうしても、思い入れの違いの方が際立つ。
アジア枠が3でヨーロッパも3というのも、納得でき
ないし。
日本だけが大騒ぎなのではないか。
結局、Yと話してても、この疑問が解消される事はな
かった。
そこで話題を変えて、最近ジャ.ジャンクーのDVDを
買って、それを更科の主人に貸した事を話した。
「えっ、本当ですか」(Y)
「プラットホームだけど」(私)
「僕もまだ観たことないですよ、ジャ.ジャンクーは」(Y)
「珍しいね、絶対観てると思ったけど」(私)
「あの蓮実さん絶賛のやつなんですよね」(Y)
「ひょっとしてそこがひっかかるの?」(私)
「まあ、そういう訳でもないですが」(Y)
どうも、蓮実重彦の言うとおりというのが抵抗あるよ
うだ。
嘗ては、かなり影響されていたが、今は反発の時期か。
個人的には、今でも一番参考になるのだが。
というのも、良いと思う監督のかなりの部分が一致す
るから。
「ホウ.シャオシェンとかエドワード.ヤンとか好き
なんだから、一応観ないとまずいんじゃないの?」(私)
「そうですかねえ」(Y)
「それに、中国のアンゲロプロスとか言われてるよ」(私)
「そういうのって、褒め言葉になるんですかね」(Y)
「オリジナリティーがないと言ってると受け取られな
くもないか」(私)
「そういうことですよ」(Y)
「飽くまでも宣伝文句だから、もう一つゴダールの再
来というのもあるけど、これも同じだね」(私)
「そんなんことも言われてるんですか」(Y)
「いろんな要素があるというか、全てを含めジャ.ジャン
クーの個性だよ」(私)
「いやに買ってますね」(Y)
「久しぶりの、興味のある監督の登場だから」(私)
「そこまで言うなら、今度貸してください、それとずっ
と前に言った<アンダルシアの犬>も」(Y)
「そう言えばそうどしたな」(私)