ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

素朴な疑問

2007年11月02日 | Weblog


カフェのT君は、一泊で那須に行って来たらしい。
何故那須?という素朴な疑問が浮かぶが、前々から誘
われていて、とうとう観念したというのが真相のよう
だ。
地元が高原地帯なのだから、同じような高原地帯に対
して、高原フェチ以外は、普通、魅力は感じない。
T君も高原フェチではなったから、なんだかこの辺と
同じようなところでした、といった極めて当たり前の
感想を述べていた。
そんなところに、T君の中学時代だかの同級生、Sちゃ
んが来た。

「久しぶりです」(Sちゃん)
「なんか色々大変だったらしいね、もう大丈夫なの?」(私)

Sちゃんは竹久夢二的生活を余儀なくされていた。
過去のものだと思っている人も多いと思うが、結構今
でもあるらしく、しかも見逃されがちだという。

「夢二の高原病院?」(私)
「いや、今は違うんですよ」(Sちゃん)
「まあ、兎に角休養するだけだから、暇でしょう」(私)
「ええ、やる事なくて退屈で退屈で」(Sちゃん)
「でも、同じような人がいるから、一種のサークル活動
と思えば」(私)

他人事で、適当な事ばかり言っていたが、いつしか話
題は偽装表示のことになった。

「もうショックですよ」(Sちゃん)
「なんで?」(私)
「赤福信じていたのに」(Sちゃん)
「うそっ、本当にそういう人いるんだね、テレビには
必ずそういう役割の人出てくるけど、店の前で、ええー
嘘でしょ、という人は」(私)
「好きだったんです」(Sちゃん)
「期限切れでも、美味しいと思ってたんだから良いじゃ
ない、それに、あれだけ大きくなったら、起こる確率
はかなり高いよ、他の状況を見てみれば判るでしょ、
当たり前と言えば当たり前のことだよ」(私)
「そういうものですかね」(Sちゃん)

ここで、T君も加わる。

「本当、今の消費者は情報に左右されるから駄目なん
ですよね、あの手の食べ物にまともなものがあるわけ
ないのに」(T君)
「その通り」(私)
「名前だけでしょう、選ぶための判断は」(T君)
「まあ、そうなんだけど」(Sちゃん)

と、二人に言われて、病み上がりにも拘らず散々なS
ちゃんであったが、これも一種の啓蒙だから。

「吉兆までやるとは」(Sちゃん)
「ああ、あれもやはり大きくしすぎたんだよね、嵐山だ
けでやってれば問題ないのに、実際良い店だしね、デパ
ートなんかに進出するから」(私)
「良く知ってますね」(Sちゃん)
「嵐山はよく行ったから、うそうそ、行った人の話を聞
いての受け売り、でもこれは言えるよ、デパートに進出
する店に良い店なし」(私)
「ええー、そうですか」(Sちゃん)
「ちょっと極端だったか、まあそのくらいの方がインパ
クトあって話としては面白いでしょ」(私)
「私、デパ地下好きですよ」(Sちゃん)
「いろんな店があって、一種のワンダーランドだけど、
それって雰囲気にやられているからだよ、一つ一つ検証
していくと、本当に美味いものなんてあまりないよ、名
前は有名だけど」(私)
「これも、赤福と同じですよね、名前で美味いと思っちゃ
うという」(T君)
「チーズ専門店とかそういう店は良いけどね、料亭レス
トラン関係は駄目でしょ」(私)
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