時期的には紅葉シーズンということで、小布施は平日
にも拘らず結構な観光客がいる。
最初店に入った時は、一組だけだったが、その後次か
ら次と客が入り、結局満席となった。
構成は、おばさん80パーセント。
どこに行っても、おばさんパワーを見せ付けられる結
果となる。
こちらは3人だったので、店の人にそれを告げて席に
着いたのだが、何故か、待ってたかのように四人席に
三人分のセットをしてあった。
予約をした覚えはないが。
ひょっとして予約客と間違えてるんじゃないの、ちょ
うどこちらも三人だから、などと話しながら、向こう
が案内したので座った。
しかし、テラス席のほうが気持ち良さそうだったので
そちらに移動した。
その後、最初のテーブルはどうなったかというと、予
想通り三人のグループが来て座った。
やっぱりね、と頷いた。
店のお兄さん、真面目そうなのだが、今ひとつ要領が
悪そうで、混雑してきたら大変そうだと他人事ながら
気になった。
ランチメニューは、蕎麦のガレット三種とキッシュの
みである。
それらを全部頼んだ。
ガレットは、「紅鱒の燻製」「生ハム」「鶏のコンフィ」
で、キッシュはオーソドックスにロレーヌ風。
ガレットは専用の器具で焼いたもので、ちゃんと本場
風のできで美味い。
鶏はどこがコンフィなのか今ひとつ不明だったが。
野菜などもたっぷりの具沢山で、結構食べ応えがあり、
キッシュも普通に美味く、結果お腹は一杯となった。
シードルとエスプレッソまで飲み、ランチとしては充分
満足感のあるものだった。
小布施辺りだと、こういう店も商売になるんだな(どう
見てもガレットなど知らなさそうな人達がお客だったか
ら)、と感心しながらの暫しのランチタイムであった。
店名(ヴァンヴェール)の緑風(vent vert)を感じた
ひと時、ってか。
尤も、今は紅葉シーズンだから紅風(vent rouge)か。
我々が出た時には、殆どの客は帰ったあと。
結局2時間近くいたことになる。
飲み物を追加したからと言って、それほど複雑な会計
でも無さそうだが、例のお兄さんのレジは手間取った。
これも予想通りといえば予想通り。
お兄さんに「未だ緑風吹かず」か。
店をあとにし、帰りは、最近流行というかETC特権
ともいえる、パーキングから直接高速に出入りできる
という「小布施パーキング」に向かう。
そして、そこの道の駅で、地元産の「ラ.フランス」
(洋ナシ4個で300円)何ぞを買い、高速に乗って
帰路に着いた。
諏訪インター近くから見る八ヶ岳は、「マグリット」の
山の絵のように、西日に照らされ鷹が飛びたつようで
あった。