「船場吉兆」の取締役は、かなり怪しい。
完全に個人的な憶測、印象ではあるが、自分のやった
ことを従業員のせいにして責任逃れ、典型的な駄目経
営者に見える。
老舗のぼんぼんとして、何の苦労もせず、どこかの大
学、或いは海外留学(遊学)して経営学を学んだなど
と言って、クラブで良い気持ちになっている姿しか浮
かばないのだが、どうだろう。
世間によって悪者に仕立てられる、というケースの可
能性もないではないが、今回は自分の勘を信じる。
ああいうしゃべり方をする人間は、根本的に信じられ
ないのだ。
それにしても、「吉兆」という看板が泣く。
創業者の湯木貞一も、草葉の陰で泣くに泣けない状態
ではないか。
しかし、始まりは、分家という形で店舗展開をしたこ
とにあるから、創業者が種をまいたとも言える。
多分、最初は確かな人間だけに任せたのだろうが、大
きくなれば、個人の目など行き渡らないしその哲学も
継承される事はなくなり、経営面だけしか考えなくな
る、とそこまでは想像できなかったのだろう。
そんな「吉兆」という名前に騙され続けた消費者が、
これまたご苦労さんなのだが、ブランド一般と同じで、
その記号だけが重要なので、発覚しなければ何の問題
もなかった。
コピー商品でも、本物と思ってれば問題ないわけだか
ら、それと同じ事。
ブランド天国日本の面目躍如、良い意味ではないから
この表現はおかしいか、ブランド天国日本の陥穽と言っ
たほうが良さそうだ。
そう言えば、これもある意味ブランド化なのだが、ミ
シュランの日本版がもう直ぐ出るらしい。
和食屋も格付けするようだが、覆面調査員の覆面がば
ればれだとかいろんな噂が飛び交っている。
いずれにしろ「権威」がまた物を言うのだろ。
星ほしさにその権威に擦り寄る店が出ることは容易に
想像できる。
客もまたその星を盲信して、あそこは三ツ星だからな
どと言って、それだけで一つの行く目的になり、行け
ば満足して、その行ったことをまた吹聴して更なる満
足を得る。
山本益弘も、どうせまた、あの貧相な顔を晒して尤も
らしい事を言うのだろう。
本国での権威も相当あるとは思うが、飽くまでも一企
業の格付けだ。
ある程度は参考になるとは思うが、最後は自分の判断
だ。
その点は、フランス人ははっきりしている、多分。
日本の場合は、そこが全く弱い。
なんせブランド天国だから。
ミシュランは絶対的ではい、これだけはいつも頭の隅
に置いとかないと。