カスレというのは、フランスの郷土料理で、白インゲン
とコンフィなどの肉を煮込んだ、こってりとした典型
的な田舎料理だ。
星付レストランで食べるようなものではなく、ビストロ
で食べるのがお似合いで、お腹一杯食べたい時には最
適な料理だ。
調理の時は鴨の脂を使うのが本場スタイルらしいが、
カロリーも相当なもので、身体にはあまり良いとは言
えなさそうである。
と、いかにも食べてきたような書き方をしたが、考え
てみると、今までに食べたのは2回だけ。
しかも、その内の一回は、多分あの時食べたのが「カス
レ」だったのだろうというものと、もう一回は、カスレ
はカスレなのだが、肉類は一切なく(食べられたあとで)
豆と、僅かな何かの皮らしきものを食べただけの体験。
つまりその程度のカスレ体験しかないのだが、今はネット
で調べれば、あっという間に情報が集まるので、まる
で昔から良く知ってるかのごとく書くことが出来る。
良いのか悪いのか。
そこで実体験を積もうと思うと、なかなか日本では「カス
レ」を食べさせる店はない。
東京ならいざ知らず、田舎の場合は皆無と言って良い。
なるべく本場に近いものが良いのだが、そういうものは
更に難しくなる。
一般的に、本場そのものの味は、多くの人には受けな
いので、必然的に日本風にアレンジしたものが多くな
る。
中には、あまりにアレンジしすぎて、元とは別物とい
うくらい離れるものもある。
個人的なスタンスは、現地の味は現地の味で、という
ものなので、アレンジしてないのがほしい。
結局、自分で作るということで落ち着く。
自分で作った場合、自分流のアレンジが入るので現地
の味にはならないのだが、そこはこの際不問だ。
一番良いのは、「現地に行って食べる」だが、そんな
ことが出来たらとっくにしている。
そこで、思い出したのが、この前作った「子牛のコン
フィ」。
「鴨のコンフィ」を使う「カスレ」はトゥールーズ風
で割りに一般的。
その代わりに「子牛のコンフィ」を使えば、それなり
にいかにも本場にありそうなものになるのではないか
と思った。
まだ冷凍してある「子牛のコンフィ」がある。
これはなかなか良いアイデアではないか、と一人ほく
そえんだ。
と、考えたのはいいが、未だ実践には至ってない。
作ろうという気はあるのだが、気力が今ひとつ高まっ
て来ないのだ。
ちょっとしたやる気が起こらないという状態なので、
謂わば待ちの状態。
今月中にはなんとかしたいと思っているが。