昨日のホウ.シャオシェンの映画だが、「童年往時」と
ばかり思っていたが、正解は「童年往事」であった。
思いっきり間違えて覚えていた。
密かに訂正したが、ああ恥ずかしい。
ついでと言ってはなんだが、ホウ.シャオシェンには、
もう一作間違えやすいのがある。
「悲情城市」という作品だ。
ついつい「非情城市」と書きたくなる。
今でも、良く見かける。
「ああ間違えてる」と余裕で眺めてるが、いつ立場が
逆にになるか分からないので、あまり突っ込まない方
が良さそうだ。
それにしても、他人の間違いは、どういうわけか良く
気が付くから困ったものである。
今回、何故気がついたかと言うと、ふと、あのタイトル
は正しかったかと気になり調べてみたからだ。
正確に言うと、気になったのは「往事」に関してでは
なく、「童年往事」だったか「往年童子」だったかと
いうことであった。
こういうのも「怪我の功名」というのだろうか。
別件で調べたら、他の犯罪が見つかった、という方が
近いか。
いずれにしろ、うろ覚えの時は良く確認をしないとい
けないということである。
で、その「童年往事」を見た後に、同じテープに録画
してあった次の映画を引き続き見た。
一体何を録画したのか、自分でも分からなかった。
というのは、「童年往事」(テープには「童年往時」と
書いてある)しか書いてなかったから。
確か、このテープはホウ.シャオシェン特集にしよう
と思ったはずだが。
だから「恋恋風塵」(これは録画した記憶はある)か
なと思ったら、明らかにアジアではない映画が始まっ
た。
しかも、トーンが大分暗い。
タイトルは「罪と罰」。
全く記憶に無い。
何となく、北欧な感じである。
ということはカウリスマキかなと思ったら、やはりそ
うだった。
こんな映画あったっけ、というのが正直なところだ。
正体が分かったところで、観賞。
ドストエフスキーの「罪と罰」が原作らしい。
しかし、読んでないので、内容の違いとか一切分から
ない。
後で調べたら、カウリスマキのデビュー作品というこ
とであった。
無表情な登場人物が淡々と事を進める、確かにカウリス
マキらしい世界だが、彼の作品では初めて途中下車した。
あまり、面白いとは思えなかった。
無機質な世界での殺人、ブレッソンの「ラルジャン」を
思い出したが、ブレッソンのような張り詰めた緊張感
は無い。
無表情な人物だが、どこかユーモアがあるというのが
カウリスマキの魅力だと思うが、そういう部分が見受
けられないのだ。
不意に脱力する瞬間、それが魅力なのだが。
デビュー作ということで、肩の力が入りすぎたという
ことかもしれない。
まあ、これでカウリスマキのデビュー作を知ったとい
うことだから良しとしよう。
その後、「更級」の主人からの頂き物の蕎麦を食す。
しかし、家でゆでた蕎麦と店での蕎麦では微妙に出来
が違う。
釜の大きさ火力の違いによって、家でのものは湯でむ
らが出来るように思う。
キレが今ひとつなのだ。
でも、美味いことは美味い。