ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

ダ.ヴィンチコード

2008年02月23日 | 芸術


先日T君が(このところすっかり准レギュラー)、DVD
見ますかと聞く。
どうしたのと聞くと、貰ったということであった。
何のDVDかであるが、それは映画「ダヴィンチコード」
であった。
もう、旬は大分過ぎているようだが、何故に今頃、とい
う疑問もないことはなかった。
本当は、こんなDVD買う人いるのか、というのが一番
の疑問であった。
おまけ付きで8000円だかしたらしい。
全く見る気も無く今に至っていたのだが、あまり評判も
良くなったように記憶している。
確か、分かりにくいというような感想が多かったよう
な。
しかし、貸してくれるなら見てみるかという気になり、
借りて来た。

基本的に、謎解きが中心になった映画は好きではない。
というのは、大体面白くないから。
宗教がらみのものだと、「薔薇の名前」というのが思
いつくが、あれも大袈裟なわりに面白く無かった。
お金はかかってそうだったが。
娯楽作品は、テンポが良くないと。
同じような「セブン」という映画はその点でましだっ
たか(テレビで見るなら可という程度だが)。
どうせ、中心となる謎は嘘っぽいのだから、せめて展
開の歯切れのよさ、或いは、有無を言わせぬ勢いを感
じさせないと、というのがいつも感じるこであった。

そんななんの期待もなく見た「ダヴィンチコード」で
あったが、期待してなかったその通りというか、予想
通りの面白く無さであった。
思わせぶりな演出、ホラー映画でよく使う、どこから
何かが飛び出すような、或いは、その存在をにおわす
演出、最近の流行である。
しかし、この映画もお金はかかってそうだ。
だから、B級映画のような、しょぼさはない。
取り敢えず、見てて「とほほ」となることあまりない。
それだけでも良しとするべきか。
これも、テレビでだったら可と言えそうだ。

で、その謎なのだが(ここで良く使うネタバレ注意と
いうようなことは私はしない)、要するに、キリスト
の末裔が誰か(キリストに娘がいたという秘密から始
まっている)、ということが一番の謎で、その謎を様
々なヒントから辿っていき、最後にそういうことかと、
見ている人を納得させ、というかさせたいのだと思う。
実際は、終わったと思ったら、まだ謎があるというよ
うな終わり方をしている。
これも、ホラー映画の最後に、やっつけたと思ったら、
実はまだ生きていた、或いは、その仲間が違う形で生
きていたという手法と同じ。

全体の感想としては、もったいぶった映画である、と
いう始めから言ってることしかない。
秘密結社のようなものや、ダヴィンチ、いろんな小道
具を使って、宗教の歴史のような話も絡ませ複雑にし、
結局、それが分かりにくさという結果につながり裏目
に出たという映画である。
身近に黒幕がいるとか、末裔も一緒に行動したオドレイ.
トトゥであったとか、この辺の演出も常道であるが、
一番身近なやつが犯人であるという、一つのパターン
が出来てしまっているので、多分、推理好きにも物足
りないだろうと思われる。
でも、ブログのネタを提供してくれたのだから、その
点は評価できる、と全然映画の評価になっていないが。
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