ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

越冬キベリタテハ

2010年04月23日 | 生き物 自然


ひょっとして「ヒメギフチョウ」が発生したか、
と思い今年初めての蓼科。ここ最近ではちょっ
と暖かめと思いきや、蓼科はまだまだ寒かった。
たんぽぽも蕾にもなっていない。やはり例年よ
りも遅れているようだ。ということは、咲いて
いる花がなければ蝶の発生も遅れる。結果、ヒ
メギフチョウのヒの字もなかった。

取り敢えずいつものコースを歩く。他の春の蝶、
どこにでもいる「ミヤマセセリ」「コツバメ」
の姿すら全く見かけない。いるのは「キタテハ」
「ジャノメチョウ」そして「キベリタテハ」の越冬
組だけであった。これらの蝶が、陽だまりでお互
いの占有権を主張しながら日向ぼっこをしてい
た。この三種では「キベリタテハ」が高原な
らではの蝶で、わりに人に敏感でなかなか普段
は近づけないのだが、今回は嫌に人懐っこく向
こうからやって来た。始めはまとわりつくよう
に飛んでいたが、終いには手に止まって口吻
(ぜんまい状の口)を伸ばし栄養補給とあいなっ
た。元々人間の汗は好きで、種類によっては(ジャ
ノメチョウ科は特に)よく来るが、キベリタテハ
では初めての経験だ。ナトリウムなどのミネラル
分がいいのだろう。しかも今回は、直前に車の
中で食べたモスバーガーのとびっきりハンバー
グ(とびっきりというほど美味くはないが)の
ソースが付いた手だったので、尚更だったので
はないか。更に、そのハンバーグのソースが、
いつもとは明らかに違うほど塩が効いていたの
で、キベリタテハにとっては思わぬプレゼント
となった。越冬ご苦労様というかんじで暫く栄
養補給に協力した。そして右手一つでバッグか
らカメラを出して撮ったのが本日の写真。食事
に夢中で本人は完全に無防備、この状態で20
分以上は経過。新鮮なものはかなり綺麗だが、
流石に一冬越すと褪せてくる。が、この個体は
結構状態は良い方だと思う。
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