ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

街歩きについて

2013年05月07日 | Weblog

 

ニュースで、スカイツリーができても、周辺の商店街は客が増えるどころか減っているというのを報じていた。しかしこれは、考えてみれば当たり前のことである。そもそもスカイツリー目当てに来る客と言うのは、所謂物見遊山が好きで、観光名所を渡り歩くことが嬉しい人たちだ。ということは、スカイツリーのみに興味は持っても、周辺の昔ながらの商店街に興味を持つわけはないのである。つまり点移動しかしない。商店街がいくら便乗しようとしても、デパートのようなシャワー効果は期待できないというわけなのである。

昔ながらの商店街をあてもなく散策するというのはかなり面白いのだが、そう思う人はやはり少数派。何の名所もない普通の商店街は、多くの人にとってはわざわざ行く所ではない。なかなかその面白さは理解できないようだ。一言で言えば、色んな発見があるということなのだが、それは人それぞれで、歴史的観点からだったり、建築史的観点だったり、或いはアカデミックなものではない極私的な興味からだったりといろいろだ。「ちい散歩」あたりはそんな普通の街を取り上げて近いものがあったが、あれは人との触れあいに焦点を当てていたのでその点では大きく異なる。実際、人との触れあいなどそうあるものではない。あれは有名人の特権のようなもので、しかも、街歩きする人にとってはそれほど魅力の大きな部分ではない。むしろ煩わしさの方を感じるかもしれない。「ちい散歩」よりは「タモリ倶楽部」の方が楽しさを表している、と思う。まあ、いずれにしろ少数派に変わりはないが。

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