◇ 構造変化は今後も続きそう = 経済産業省は30日、6月の商業動態統計を発表した。それによると、小売り業の販売額は1兆2295億円で前年比1.2%の減少だった。4月の13.9%減少、5月の12.5%減少から、大幅に改善している。季節調整済みの前月比でみても、6月は13.1%の増加と大きく回復した。緊急事態宣言が5月下旬に解除されたことが、こうしたた結果をもたらしたと言えるだろう。
ただ業種別・業態別にみると、“巣ごもり”の影響がきわめて明確に表われている。業種別にみると、たとえば自動車小売り業が前年比17.2%、燃料小売り業が14.6%減少だったのに対して、機械器具小売り業は15.9%、無店舗小売り業は8.1%の増加だった。外出の自粛が続き、自動車や燃料に対する需要が伸び悩む一方で、家電製品や通信販売は売り上げを伸ばしている。
業態別では、デパートとコンビニが苦戦している。デパートの販売額は前年比18.4%の大幅減。コンビニも5.1%減少と冴えなかった。両者とも、繁華街への人出減少が響いている。一方、スーパーは4.7%、家電大型専門店は25.6%、ドラッグストアは6.5%の販売増加だった。ホームセンターも17.3%増加している。
全体として、小売り業の販売額は6月に急回復した。しかしコロナの勢いは再び強まっており、7月以降の販売額が順調に伸び続ける可能性は少ない。その一方で“巣ごもり”効果は今後も続き、業種や業態間の格差はますます開く可能性が大きい。コロナがもたらした小売り業の構造変化は、まだ進んで行くだろう。
≪30日の日経平均 = 下げ -57.88円≫
≪31日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
ただ業種別・業態別にみると、“巣ごもり”の影響がきわめて明確に表われている。業種別にみると、たとえば自動車小売り業が前年比17.2%、燃料小売り業が14.6%減少だったのに対して、機械器具小売り業は15.9%、無店舗小売り業は8.1%の増加だった。外出の自粛が続き、自動車や燃料に対する需要が伸び悩む一方で、家電製品や通信販売は売り上げを伸ばしている。
業態別では、デパートとコンビニが苦戦している。デパートの販売額は前年比18.4%の大幅減。コンビニも5.1%減少と冴えなかった。両者とも、繁華街への人出減少が響いている。一方、スーパーは4.7%、家電大型専門店は25.6%、ドラッグストアは6.5%の販売増加だった。ホームセンターも17.3%増加している。
全体として、小売り業の販売額は6月に急回復した。しかしコロナの勢いは再び強まっており、7月以降の販売額が順調に伸び続ける可能性は少ない。その一方で“巣ごもり”効果は今後も続き、業種や業態間の格差はますます開く可能性が大きい。コロナがもたらした小売り業の構造変化は、まだ進んで行くだろう。
≪30日の日経平均 = 下げ -57.88円≫
≪31日の日経平均は? 予想 = 下げ≫