経済なんでも研究会

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勢い増す 国家分断の濁流

2017-04-25 08:10:25 | フランス
◇ EU崩壊は遠のいたが・・・ = フランス大統領選挙の第1回投票が23日行われ、中道・無所属のマクロン前経済相と極右・国民戦線のルペン党首が勝ち残った。決選投票は5月7日に実施されるが、反ルペン陣営が結束し、マクロン氏が当選すると予想されている。マクロン氏はEU堅持を表明しており、フランスがEUを離脱する可能性はほぼ消滅した。

この結果を受けて、為替市場ではユーロが急騰。東京市場の株価も大幅に上昇した。だが反EU・反移民を掲げたルペン氏が高い賛成票を獲得したことは、見逃せない事実。今後に大きな影響を及ぼすことは間違いない。特に年内に実施されるドイツとイタリアの総選挙に、どう響くかが注目される。

また世界的にみても、一つの重大な傾向が明瞭になった。仮にマクロン氏がフランスの大統領に就任しても、国民の半数に近い人々が反対派に回ってしまう。EUと移民の問題を巡って、フランスは国内が分断される可能性が大きい。すでにイギリスでも同じ問題を巡って、世論は2分されている。アメリカでも、トランプ支持と不支持の人たちが拮抗して対立する状態にある。

こうしてアメリカ、イギリスに続いて、フランスの国内も分断される状況に陥った。そうしたなかで、日本はまだ圏外にある。しかし人手不足を補うため、日本でも外国人労働者の受け入れは急増する可能性が高い。そんなときに外国人の受け入れで国論が二分されるような事態が起こらないよう、政府・与野党はいまから十分な準備と対応をしておく必要があるだろう。

      ≪24日の日経平均 = 上げ +255.13円≫

      ≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ


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