◇ 日本人渡航者はご用心 = 日本は大麻取締法という法律で、大麻の流通を厳しく規制している。大量の密輸が空港で摘発されたり、芸能人が逮捕されてテレビ番組を降ろされたり。ニュースにはこと欠かない。15年には、2101人が大麻取締法にもとづいて逮捕された。ただ暴力団による売買は、なかなか撲滅できない。
この大麻取締法は、少し変わった法律だ。よく読むと、大麻の所持や譲渡は禁止され、違反すると罰則が適用される。しかし大麻の使用に関する罰則規定はない。これは七味とうがらしには大麻の実、神社の〆め縄には大麻の茎が使われるなど、古くから生活の場で使われているからだ。そこで使用については規定されていない。だが麻薬としての大麻を使用すれば、栽培あるいは譲渡の罪が問われる仕組みになっている。
また大麻取締法は、日本人が海外で大麻を所持したり譲渡したりすることを禁じている。だからカナダで大麻が解禁されたとしても、カナダへ旅行した日本人がカナダ人に勧められてマリファナを吸えば、立派な犯罪になる。吸ったことが罪になるわけではなく、大麻を譲渡されたことが法律違反になるわけだ。
世界の流れは、完全に大麻を解禁する方向に進んでいる。そうしたなかで、日本はどうするのだろうか。たしかに密輸や密売はなくなるかもしれないが、暴力団はもっとタチの悪い麻薬の流通に精を出すに違いない。東京オリンピックを前に、大麻は麻薬なのか、麻薬ではないのか。そんな議論が始まりそうである。
≪29日の日経平均 = 上げ +34.12円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】
この大麻取締法は、少し変わった法律だ。よく読むと、大麻の所持や譲渡は禁止され、違反すると罰則が適用される。しかし大麻の使用に関する罰則規定はない。これは七味とうがらしには大麻の実、神社の〆め縄には大麻の茎が使われるなど、古くから生活の場で使われているからだ。そこで使用については規定されていない。だが麻薬としての大麻を使用すれば、栽培あるいは譲渡の罪が問われる仕組みになっている。
また大麻取締法は、日本人が海外で大麻を所持したり譲渡したりすることを禁じている。だからカナダで大麻が解禁されたとしても、カナダへ旅行した日本人がカナダ人に勧められてマリファナを吸えば、立派な犯罪になる。吸ったことが罪になるわけではなく、大麻を譲渡されたことが法律違反になるわけだ。
世界の流れは、完全に大麻を解禁する方向に進んでいる。そうしたなかで、日本はどうするのだろうか。たしかに密輸や密売はなくなるかもしれないが、暴力団はもっとタチの悪い麻薬の流通に精を出すに違いない。東京オリンピックを前に、大麻は麻薬なのか、麻薬ではないのか。そんな議論が始まりそうである。
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