◇ 逃すとチャンスなくなる = 日銀が10日に発表した6月の企業物価は、前年比2.9%の上昇だった。5月の2.6%上昇より、上昇率が拡大した。企業物価というのは、企業間で取引されるモノの価格動向。内訳をみると、電気・ガス・水道が0.1%の上昇。石炭・石油製品が4.5%の上昇だった。電気・ガスは政府の補助金が半減されたため、5月の7.2%下落から大きく上昇した。一方、企業向けサービス価格も5月は前年比2.5%の上昇。人件費の増加を反映して、宿泊サービス業は12.9%も上昇している。
企業間で取引されるモノやサービスの価格上昇は、いずれ消費者物価に転嫁される。このうちモノの価格は政府の補助金によって判りにくくなっているが、補助金がなければ上昇率は拡大しつつあるようだ。またサービス価格は人件費の増加が反映され、これまた上昇スピードが速まる可能性が高い。肝心の消費者物価は5月で前年比2.8%の上昇。まだ落ち着いているが、これから企業物価の影響を受けそうだ。
こんな状態にあって、慎重な日銀としては大いに迷うだろう。しかし7月の政策決定会合で利上げを見送ると、大変なことになる。日銀は政策決定会合の開催を7月、9月、10月、12月と決めている。ここで9月は自民党の総裁選挙があるから、利上げは難しそうだ。したがって7月に利上げしておかないと、10月まで動きが取れない。その間にアメリカが利下げをすると、まことに格好が悪いことになってしまう。
幸い現在は、株式市場が絶好調だ。いま利上げしても、株式投資家から文句は来ないだろう。だから今月30-31日に開く決定会合で、いま0%の政策金利を0.25%に引き上げるしかない。その結果、円の対ドル相場は10円近く上昇するかもしれない。経済なんでも研究会はこう考えたのだが、はたして・・・。
≪12日の日経平均 = 下げ -1033.34円≫
【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】
企業間で取引されるモノやサービスの価格上昇は、いずれ消費者物価に転嫁される。このうちモノの価格は政府の補助金によって判りにくくなっているが、補助金がなければ上昇率は拡大しつつあるようだ。またサービス価格は人件費の増加が反映され、これまた上昇スピードが速まる可能性が高い。肝心の消費者物価は5月で前年比2.8%の上昇。まだ落ち着いているが、これから企業物価の影響を受けそうだ。
こんな状態にあって、慎重な日銀としては大いに迷うだろう。しかし7月の政策決定会合で利上げを見送ると、大変なことになる。日銀は政策決定会合の開催を7月、9月、10月、12月と決めている。ここで9月は自民党の総裁選挙があるから、利上げは難しそうだ。したがって7月に利上げしておかないと、10月まで動きが取れない。その間にアメリカが利下げをすると、まことに格好が悪いことになってしまう。
幸い現在は、株式市場が絶好調だ。いま利上げしても、株式投資家から文句は来ないだろう。だから今月30-31日に開く決定会合で、いま0%の政策金利を0.25%に引き上げるしかない。その結果、円の対ドル相場は10円近く上昇するかもしれない。経済なんでも研究会はこう考えたのだが、はたして・・・。
≪12日の日経平均 = 下げ -1033.34円≫
【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】