◇ 今週からは悪材料が続々 = 先週は世界の株価が、大幅に反発した。日経平均は2837円の上昇で、1週間の上げ幅としては過去最大。新型コロナ肺炎の影響で下げた分の38%を取り戻している。このため市場の一部では「株価は大底を打ったのでは」という声も聞こえたが、それは楽観のし過ぎ。今週からは、コロナ肺炎によって打撃を受けた日本経済の実態が次々と明らかになる。株価にとっては、イバラの道が続くだろう。
たとえば、きょう31日には2月の労働力調査、鉱工業生産、商業動態統計。また、あす1日には3月の日銀短観と新車販売台数が発表される。2月の場合、コロナ肺炎は中国での蔓延が中心。日本でもクルーズ船が関心のマトになっていた。中国からの部品供給が途絶えて生産中止に追い込まれた工場も出始めていたから、鉱工業生産は低下したに違いない。
さらに雇用や小売りの面に、悪影響がどのくらい表われているのか。政府はこれまで堅調に推移してきた雇用情勢を重視、景気は「緩やかに回復中」の判断を続けてきた。しかし雇用者数や失業率、あるいは同時に発表される有効求人倍率にも、悪化の兆候が見られそうだ。新車の販売も明らかに落ち込んでいる。
専門家が最も注目しているのが、日銀の短観。大企業・製造業の景況判断指数は、これまで7年間にわたってプラスを維持してきた。しかし民間調査会社の予測では、マイナス10に急減する見通し。企業の3月期決算も間もなく確定するが、大幅な減益は避けられない。このように景気の下降を示す経済指標が続出するなかで、株価だけが上昇する可能性はゼロに近い。こうした環境は、4月以降も続くのだろうか。
(続きは明日)
≪30日の日経平均 = 下げ -304.46円≫
≪31日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
たとえば、きょう31日には2月の労働力調査、鉱工業生産、商業動態統計。また、あす1日には3月の日銀短観と新車販売台数が発表される。2月の場合、コロナ肺炎は中国での蔓延が中心。日本でもクルーズ船が関心のマトになっていた。中国からの部品供給が途絶えて生産中止に追い込まれた工場も出始めていたから、鉱工業生産は低下したに違いない。
さらに雇用や小売りの面に、悪影響がどのくらい表われているのか。政府はこれまで堅調に推移してきた雇用情勢を重視、景気は「緩やかに回復中」の判断を続けてきた。しかし雇用者数や失業率、あるいは同時に発表される有効求人倍率にも、悪化の兆候が見られそうだ。新車の販売も明らかに落ち込んでいる。
専門家が最も注目しているのが、日銀の短観。大企業・製造業の景況判断指数は、これまで7年間にわたってプラスを維持してきた。しかし民間調査会社の予測では、マイナス10に急減する見通し。企業の3月期決算も間もなく確定するが、大幅な減益は避けられない。このように景気の下降を示す経済指標が続出するなかで、株価だけが上昇する可能性はゼロに近い。こうした環境は、4月以降も続くのだろうか。
(続きは明日)
≪30日の日経平均 = 下げ -304.46円≫
≪31日の日経平均は? 予想 = 下げ≫