◇ 減らせない社会保障・防衛・公共事業 = 財務省はきょう31日で、各省庁が提出する概算要求の受付けを締め切る。ここからは18年度予算の本格的な編成作業が始まるわけだ。これまでに集まった概算要求総額は、101兆円台にのぼった模様。だが昨年の概算要求も101兆4700億円に達しており、特にことしの要求額が突出しているわけではない。しかし、ことしは社会保障関係費、防衛費、公共事業費など、圧縮しにくい要求がずらりと並ぶ。例年にも増して、編成作業は難航しそうだ。
いま執行中の17年度予算は、一般会計の総額が97兆4547億円。これに対して、政府は18年度予算を98兆円台に収めたい考えだ。すると概算要求から、約3兆円をカットしなければならない。ところが予算総額の3分の1を占める社会保障関係費は、高齢化の進展で医療費や介護費が膨らむばかり。厚生労働省が見込んだ6300億円の増加を、5000億円程度に圧縮できるかどうか。
防衛省も過去最大の5兆2000億円を要求しているが、これも北朝鮮リスクが高まっている現在、なかなか切れそうにない。また公共事業費も、災害復旧やオリンピックを控えたインフラの老朽化対策で、要求の6兆円を削るのは難しそうだ。ほかにも大学の授業料減免、FTA(自由貿易協定)もからんだ農業対策など、与党の公約も絡んだ案件が目白押しだ。
しかも解散・総選挙がちらつくなど、政治的な環境も悪い。たとえば社会保障費では、予算を圧縮するために診療報酬や介護報酬の改定が計画されているが、選挙ともなれば実施は難しくなるだろう。財務省からみればたかが3兆円の攻防だが、ことしはかなり苦戦するかもしれない。結局、予算総額は100兆円に近づくのではないか。
≪30日の日経平均 = 上げ +143.99円≫
≪31日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
いま執行中の17年度予算は、一般会計の総額が97兆4547億円。これに対して、政府は18年度予算を98兆円台に収めたい考えだ。すると概算要求から、約3兆円をカットしなければならない。ところが予算総額の3分の1を占める社会保障関係費は、高齢化の進展で医療費や介護費が膨らむばかり。厚生労働省が見込んだ6300億円の増加を、5000億円程度に圧縮できるかどうか。
防衛省も過去最大の5兆2000億円を要求しているが、これも北朝鮮リスクが高まっている現在、なかなか切れそうにない。また公共事業費も、災害復旧やオリンピックを控えたインフラの老朽化対策で、要求の6兆円を削るのは難しそうだ。ほかにも大学の授業料減免、FTA(自由貿易協定)もからんだ農業対策など、与党の公約も絡んだ案件が目白押しだ。
しかも解散・総選挙がちらつくなど、政治的な環境も悪い。たとえば社会保障費では、予算を圧縮するために診療報酬や介護報酬の改定が計画されているが、選挙ともなれば実施は難しくなるだろう。財務省からみればたかが3兆円の攻防だが、ことしはかなり苦戦するかもしれない。結局、予算総額は100兆円に近づくのではないか。
≪30日の日経平均 = 上げ +143.99円≫
≪31日の日経平均は? 予想 = 上げ≫