魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

煽りメルマガとの戦い

2007年08月10日 | ワイン ~2019年
ワインを売る側の立場からひとこと書いてみます。

ショップのメルマガなんて皆様は登録して、お読みになっていることでしょう。
数々のショップから山のように毎日届く方も多いかも知れませんね。

もうそうなるとショップの方も「煽り合戦?」となってしまいます。
うんざりしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
実は、そのみなもとというのが、輸入元から始まります。

当店のような極めて零細店にまで輸入元から毎日のようにいろんな
案内が届きます。メールであったりFAXであったりTel攻勢もありです。

はい、毎日のように煽られていますよー。
しかし、私の場合、基本的に飲んで自分が納得しないと売らない!と決めて
いるから、しのげてはいますが、うかつに全部信じてしまう素直な性格なら、
あれもこれも大量の仕入れで、資金繰りが悪化し、倒産していることでしょう。

ただ、争奪戦でリリース時にしか買えないものや、専門家のポイントが高い
もの、高価でおいそれと飲めないものもたくさんありますよね。
そんなアイテムに関しては、白状しますと煽られ放題なのかも知れません。

そうやって仕入れたワインの真価や価値を何とか分かってもらって、買って
いただきたい!という思いが「煽り系メルマガ」に出てしまうのだろうと
推測してしまいます。


で、消費者として一般の方はどう気を付けたらいいのか?というと、
「人間は良い時の話しかしない」、というのと、
バクチでは「勝った時の話しかしない」
というのを基本路線に置いて下さい。


パーカーや名のある評論家が過去に付けたポイントや美辞麗句を、ヴィンテージ
が変わって違うスタイルのワインになっていても使い続けている!ということです。

もうひとつ、「形容詞がどの単語にかかっているのか?」という国語の問題?
です。ヴィンテージの評価なのか、造り手の評価なのか、ワインそのものへの
評価なのか、注意深く読み取っていただきたいと思います。

例えば、
「このワインは秀逸なコストパフォーマンスを誇り、ケース買いすべきだ」
何て書かれていたら、この新しくリリースされたこの年のワインもそうなのか?
と疑ってみましょう。

「パーカー5星のワインが980円」とあったら、5星はヴィンテージなのか、
造り手なのか、そのワイン自体なのか、その年のものなのか考えて下さい。

もっと言うと、パーカーの高評価は自分にとっての高評価なのか?まで
考えないと天国への道は開かれないことでしょう。
ワインの達人は、このポイントをお見通しでしょうが、そうなるまでには
数々の失敗をくり返さないとたどり着けなかったりするものです。

さあ皆様、思う存分煽りメルマガと戦って下さい!



追伸:自戒を込めて・・・


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする