魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

旨すぎて大丈夫?

2007年08月20日 | ワイン ~2019年
本日の試飲ワインです。

2003 ブルゴーニュ ルージュ(ジョセフ・ロティ)
    仏、赤、ブルゴーニュ地区、3000円前後

いきなり熟した香りが襲ってきます。濃厚なベリー、熟したベリー、
厚めの牛革や、肉系の香り、クリーニングから戻ってきたセーターの
ビニールを破ったばかりのような香りがズンズンときます。

味わいはこのクラスにしては、メッチャ厚みと旨味があり、その塊の
ような感さえします。旨すぎです。

ただ、問題もあります。
旨すぎるのです。過熟で酸の支えがなく、いつ壊れるかも知れない
平均台の上を歩いているようです。

薄かったり、魅力に欠けたりしながらも何とか美しいという「ピノ」が
圧倒的に多いのに、このピノは逆の意味で危ういです。
1年後ですらどう変わっているのか?想像がつきません。多分2~3年内
なら大丈夫だとは思いますが・・・あくまで予想です。

今飲んで90点。将来は一旦崩れると大きく落ち込む不安材料ってところです。
将来性は・・・ほとんど感じません。

もうひとつは価格でしょう。
味だけとったら、本当は4千円でも不満はないでしょうが、「ACブル」と
しては一杯一杯の価格です。ラベル表示から来る暗示やイメージって
やはり強いものがあると思いますから。

実はこのワインは危うい年、2004年も飲んでいるのですが、その不安を
ものともしない見事な出来です。この造り手はすごーく素晴らしいと
思います。

ですから、2005年を待って価格がリーズナブルなら、いち押ししても
良いかな?とは思います。「とりあえず05年待ち」という黄金の切り札を
出しておきましょう。ニゲテル?


コメント
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