魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

2013 ボジョレー・ヌーヴォー試飲

2013年11月21日 | ワイン ~2019年
深夜12:00。今年もボジョレー・ヌーヴォーの試飲です。


毎年恒例となっておりますが、今年の出来はいかに。






1 2013 ボジョレー・ヌーヴォー(ジャン・ド・ロレール、千円台後半)
いきなり華やかさが炸裂!軽くてチャーミング。おお、これぞヌーヴォー!
ただ時間と共にちょっと物足りなくなる。が、そこはそこ。軽やか。


2 2013 ボジョレー・ヌーヴォー(カーヴ・ド・ベレール、千円台後半)
まとまりと落ち着きがある。最初はちょっと地味目だが、時間と共にバランス
良くなり1よりもしっかり感がある。


3 2012 ボジョレー・ヌーヴォー(カーヴ・ド・ベレール)
昨年(2012)との比較。やはり昨年のはちょっとぎすぎす粗さがあり、ふく
よかさに欠けるイメージ。今年の方が良い出来でしょう。


4 2013 ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー(ポール・ボーデ、2千円程度)
まとまりよく、タンニンも豊富で骨格あり。さらにきれい。ヴィラージュに
一クラス上がった差を感じる。






5 2013 ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー(ルイ・テット、2千円程度)
落ち着き、つや、きれい。タンニンしっかり。しかも華やかさ、エキス分も
いい。総合力ではこれがいいかな。


6 2013 ヴァン・ヌーヴォー(大岡弘武)
日本人がローヌ地方で造るヴァン・ド・ターブルのヌーヴォー。
メルロ種でこれだけ違う。揮発性の香り、インキーで、なぜかガーリック香。
細身でキュッと締まった果実味。


7 2013 ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー ベルエアリシーム
(カーヴ・ド・ベレール、2千円台)
2番の上のクラスのノン・フィルター版。濃く力強さを感じる。円やかな
甘み、しっかりとしたタンニン。ただしっかりとし過ぎて、今飲むには
待った方がいいくらい。


8 2013 ボジョレー・ヌーヴォー(マルセル・ラピエール、3千円台)
やはりこれは美味い。旨味がしっかりと表に出ている。軽やかで自然派の味。
同じスピードを出すのに、小さい車で精いっぱい走るわけでなく、大型車で
ゆとりを持って走っている感じ。(あくまでこのラインナップの中での比較)


こんな感じの試飲でございました。
今年は意外とタンニンがしっかりとあって、骨格もあり変化もあります。
最悪だった2012年よりちょっとまし、程度と思っておりましたら、実は
かなり良くなっているようです。


みなさまは何を選ばれるでしょうか。なに、ボジョレーなんて不味い?
踊らされたくない?

そうですか。それはそれでいいと思います。

でも一年に一日くらい、ボジョレー飲んでも、ここぞとばかりに眉をひそめ
ないでくださいね。ワインは世界一の多様さを持つお酒です。だからヌーヴォー
もアリではないでしょうか。そして大らかさや心のゆとりもワインの表現
スタイルだと思いますよ。

良い酒を。


コメント
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