ミライへ育む予算
ある広報に載っていた言葉だ
子供たちの未来へ予算を増やしていくという意味だろうが
ミライへ育む予算・・・・といわれると自信無げに聞こえる
目の前に組まれた予算ではなく
これから育む予算のようだ
意気込みはいいが
当てにできるのだろうか
市の行政にまやかしはないだろうが
岸田総理の「異次元の少子化対策 . . . 本文を読む
撫子の花
画像は(季節の花300)より
なでしこは撫子色に咲く
むかしから変わらない優しい色
しとやかで慎ましく
お嫁さんに最も望まれた女性の象徴
ひとの通る散歩道の傍らで
くさに紛れてひっそりと
うえを見る者には気づかれない
したを見る者には嬉しい足もとの花
おもいでは数知れず
いまさら披露 . . . 本文を読む
東の空が明るみはじめると
田舎の集落は賑やかになる
コケコッコー ウウウー
雄鶏が首を伸ばして声を振り絞る
オンドリャー早く鳴かんかい
ボスが若いオスをひと睨みすると
どの家の鳥小屋からも騒がしい足踏みが始まり
時告げ鳥の声で夜の幕を巻き揚げられる
つられて若い女房たちが夜具を抜け出し
竈に松葉を突っ込んでマッチで火をつける
細く割った薪をくべ火 . . . 本文を読む
ハクモクレン
画像は(季節の花300)より
バス停の近くに白木蓮の花が咲いている
バスはなかなか来ない
時刻表を確かめるともう10分遅れている
振り返って見上げる白い花が眩しい
バス停に着く寸前にバスが行った後だから
もう30分ほど次を待っている
ハクモクレンの花を何度見上げたか
太陽にまみれて焦げそうなほど眩しい
  . . . 本文を読む
花粉で空が黄色くなると
どこだか見えない場所で痴話げんかが始まる
あんた雪女にも気があるんでしょう
女神の言いがかりに男神が目を三角にする
また季節の発作が始まったか
なに誤魔化してるのよこの浮気者
手元にあった鍋やフライパンを投げつける
ガラガラ ドシャーン
見えないのをいいことに
なんていう癇癪持ちなんだ
下界じゃ痴話げんかみたいなんて言って . . . 本文を読む
(カルミアの花)
(季節の花300)より
お菓子の国からこぼれ落ちたのか
色も形もちがう花弁のひとひらよ
舌の上に載せると溶けてしまいそうな米菓子
江戸時代から伝わる金平糖もまじっている
たしかに優美な女性のようでもある
大きな希望の花言葉も似合っている
だけど野心や裏切りも裏表?
なぜか人間の二面性を見るようだ
葉っぱに毒 . . . 本文を読む
正月を共に過ごしたシクラメン
つぎつぎと花を開いて未だに健在だ
大寒をやすやすと乗り越え
家族の期待に応えてくれた
シクラメンよ ありがとぅ
花に衰えが見えたらやさしくひねり
葉っぱも枯れてきたらむしり取る
ときどき薄日をあてて幸せ色を取り戻す
キミはいつまで咲き続けるんだ
夏になれば花は打ち止めとなり
葉っぱも枯れて命が尽きたような姿になるが
. . . 本文を読む
近ごろ誤変換が多くて参っている
多くはこちらのうっかりミスだが
物覚えの悪いパソコンの怠惰な態度にも原因がある
もう5年も付き合う仲だろうオレに慣れろや
例えば「百舌の贄」など類似語がなければ間違わない
褒めた途端に「なければ」を「泣ければ」には泣かされる
どうして普段使う言葉を誤変換するのだい
単純に前の使用例をなぞるのはやめてくれ
こんなことだと . . . 本文を読む
我が家にやってきた自走掃除機ル〇バ
広々としたフロアを念頭に作られたんだろうに
机や椅子の脚だらけの部屋で
あっちへ行っちゃゴツンこっちを向いちゃゴツン
2~3日ですっかり気の毒になってしまった
おまえ傷つかなかったかい?
ぼくは丸い性格だからぶつかっても大丈夫
相手もぼく自身も傷つかないように設計されているんだ
障害物に引き留められて立ち往生はするけど
動ける隙 . . . 本文を読む
ムサビとあだ名したあの男は
いつも絵の具で汚れたジーパン姿で
ぼくの部屋にふらりと現れた
最近画いたというルオーに似た絵を提げ
絵の具代でいいから買ってくれという
ぼくも同じような境遇だから気安く応じた
フランスに留学するのが夢だったが
ある日とうとう実現しそうだと告げに来た
同期のお嬢様が応援してくれるのだそうだ
いかにもムサビら . . . 本文を読む
(朝の酔芙蓉)
画像は(RORTI)より
太陽の化身 ひまわりも
酷暑に咲く 仏桑華(ハイビスカス)も
戦争という悲劇に 巻き込まれた
玉音放送を 項垂れて聴いた人びとは
沖縄の悲惨を あまり知らなかった
ハイビスカスを 仏桑華と呼ぶことも
美しさの代名詞でもあった 芙蓉の花
火炎放射器に焼きただれた沖縄には
仏桑華(芙蓉)は 似合い . . . 本文を読む
筏葛(ブーゲンビリア)
(季節の花300)より
初夏の光は 希望の使者
ほら 筏に乗ってあなたのもとへ
意味ありげな秋波が送られる
ああ あか紫の誘惑よ
イカダカズラのいたずら心だろうか
18世紀にリオデジャネイロで発見された
南米ブラジル原産の情熱的なつる性常緑低木よ
紫 赤 黄 橙 白などの花を携えて
ようこそ日本に来てくださいました
. . . 本文を読む
キランソウ
(ウェブ画像)より
聞いて驚くなよ 皆の衆
オイラの異名は医者殺しっていうんだ
まるで凶悪きわまりない殺人犯みたいだろ?
でもさあ ほんとは誉め言葉なんだって
医者いらずとか医者泣かせと同じ意味
それなら納得だが ちょっとキツイよな
ほかに地獄の窯の蓋とも呼ばれている
やっぱり憎まれていそうな不安があるが
いやいやそ . . . 本文を読む
特別急行「にちりん」
ただいま大分から戻りました
報告した自分の声に気づいて目が覚めた
ええーッ? 俺は何処へ行ってたんだ
いったい誰に報告しているんだ・・・・
リタイアして30年も経つのに
ぼくの記憶はしばらく霧の中をさまよった
乳白色に霞んだ森の奥が明るみ初め
そこに暈を伴なった日輪が現れた
暈は虹色に変化し眩しさに目を細める
そうかJR九 . . . 本文を読む
シャガ
四月に入っていっぺんに暖かくなった。
ちらほら咲きかけていたシャガが、われもわれもと花開いた。
チューリップ
最初の球根から、今年で6年目の子孫である。
ずいぶんイジケているが、咲いて見せる根性には恐れ入りました。
スイセン
そろそろ終わりに近い感じだが、最後の光芒を放っている。
ひと月ぐ . . . 本文を読む