どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

ポエム353『未来という危うきもの』

2023-04-29 00:22:35 | ポエム
ミライへ育む予算 ある広報に載っていた言葉だ   子供たちの未来へ予算を増やしていくという意味だろうが ミライへ育む予算・・・・といわれると自信無げに聞こえる   目の前に組まれた予算ではなく これから育む予算のようだ   意気込みはいいが 当てにできるのだろうか   市の行政にまやかしはないだろうが 岸田総理の「異次元の少子化対策 . . . 本文を読む
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ポエム348 『撫子の歌』

2023-04-03 07:13:30 | ポエム
 撫子の花  画像は(季節の花300)より   なでしこは撫子色に咲く むかしから変わらない優しい色   しとやかで慎ましく お嫁さんに最も望まれた女性の象徴   ひとの通る散歩道の傍らで くさに紛れてひっそりと   うえを見る者には気づかれない したを見る者には嬉しい足もとの花   おもいでは数知れず いまさら披露 . . . 本文を読む
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ポエム347『時告げ鳥』

2023-03-30 03:01:01 | ポエム
東の空が明るみはじめると 田舎の集落は賑やかになる コケコッコー ウウウー 雄鶏が首を伸ばして声を振り絞る   オンドリャー早く鳴かんかい ボスが若いオスをひと睨みすると どの家の鳥小屋からも騒がしい足踏みが始まり 時告げ鳥の声で夜の幕を巻き揚げられる   つられて若い女房たちが夜具を抜け出し 竈に松葉を突っ込んでマッチで火をつける 細く割った薪をくべ火 . . . 本文を読む
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ポエム345『ハクモクレンが眩しい』

2023-03-16 00:02:06 | ポエム
 ハクモクレン  画像は(季節の花300)より     バス停の近くに白木蓮の花が咲いている バスはなかなか来ない 時刻表を確かめるともう10分遅れている 振り返って見上げる白い花が眩しい   バス停に着く寸前にバスが行った後だから もう30分ほど次を待っている ハクモクレンの花を何度見上げたか 太陽にまみれて焦げそうなほど眩しい   . . . 本文を読む
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ポエム343 『春雷は季節のつかい』

2023-02-26 01:35:14 | ポエム
花粉で空が黄色くなると どこだか見えない場所で痴話げんかが始まる あんた雪女にも気があるんでしょう 女神の言いがかりに男神が目を三角にする   また季節の発作が始まったか なに誤魔化してるのよこの浮気者 手元にあった鍋やフライパンを投げつける ガラガラ ドシャーン   見えないのをいいことに なんていう癇癪持ちなんだ 下界じゃ痴話げんかみたいなんて言って . . . 本文を読む
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ポエム342 『カルミアに魅せられて』

2023-02-18 00:45:00 | ポエム
  (カルミアの花)  (季節の花300)より   お菓子の国からこぼれ落ちたのか 色も形もちがう花弁のひとひらよ 舌の上に載せると溶けてしまいそうな米菓子 江戸時代から伝わる金平糖もまじっている   たしかに優美な女性のようでもある 大きな希望の花言葉も似合っている だけど野心や裏切りも裏表? なぜか人間の二面性を見るようだ   葉っぱに毒 . . . 本文を読む
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ポエム341 『シクラメンの眠り』

2023-02-10 16:12:33 | ポエム
正月を共に過ごしたシクラメン つぎつぎと花を開いて未だに健在だ 大寒をやすやすと乗り越え 家族の期待に応えてくれた   シクラメンよ ありがとぅ 花に衰えが見えたらやさしくひねり 葉っぱも枯れてきたらむしり取る ときどき薄日をあてて幸せ色を取り戻す   キミはいつまで咲き続けるんだ 夏になれば花は打ち止めとなり 葉っぱも枯れて命が尽きたような姿になるが . . . 本文を読む
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ポエム339 『誤変換』

2023-01-15 01:04:07 | ポエム
近ごろ誤変換が多くて参っている 多くはこちらのうっかりミスだが 物覚えの悪いパソコンの怠惰な態度にも原因がある もう5年も付き合う仲だろうオレに慣れろや   例えば「百舌の贄」など類似語がなければ間違わない 褒めた途端に「なければ」を「泣ければ」には泣かされる どうして普段使う言葉を誤変換するのだい 単純に前の使用例をなぞるのはやめてくれ   こんなことだと . . . 本文を読む
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ポエム337 『クーリング・オフ』

2022-12-17 01:27:38 | ポエム
我が家にやってきた自走掃除機ル〇バ 広々としたフロアを念頭に作られたんだろうに 机や椅子の脚だらけの部屋で あっちへ行っちゃゴツンこっちを向いちゃゴツン 2~3日ですっかり気の毒になってしまった   おまえ傷つかなかったかい? ぼくは丸い性格だからぶつかっても大丈夫 相手もぼく自身も傷つかないように設計されているんだ 障害物に引き留められて立ち往生はするけど 動ける隙 . . . 本文を読む
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ポエム334 『ムサビという男』

2022-12-01 01:55:55 | ポエム
ムサビとあだ名したあの男は いつも絵の具で汚れたジーパン姿で ぼくの部屋にふらりと現れた   最近画いたというルオーに似た絵を提げ 絵の具代でいいから買ってくれという ぼくも同じような境遇だから気安く応じた   フランスに留学するのが夢だったが ある日とうとう実現しそうだと告げに来た 同期のお嬢様が応援してくれるのだそうだ   いかにもムサビら . . . 本文を読む
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ポエム327 『酔芙蓉は戦が嫌い』

2022-07-15 01:40:18 | ポエム
 (朝の酔芙蓉)   画像は(RORTI)より   太陽の化身 ひまわりも 酷暑に咲く 仏桑華(ハイビスカス)も 戦争という悲劇に 巻き込まれた   玉音放送を 項垂れて聴いた人びとは 沖縄の悲惨を あまり知らなかった ハイビスカスを 仏桑華と呼ぶことも   美しさの代名詞でもあった 芙蓉の花 火炎放射器に焼きただれた沖縄には 仏桑華(芙蓉)は 似合い . . . 本文を読む
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自薦ポエム136 『筏葛に秋波を送られて』

2022-06-20 00:00:00 | ポエム
 筏葛(ブーゲンビリア)  (季節の花300)より   初夏の光は 希望の使者 ほら 筏に乗ってあなたのもとへ 意味ありげな秋波が送られる ああ あか紫の誘惑よ イカダカズラのいたずら心だろうか   18世紀にリオデジャネイロで発見された 南米ブラジル原産の情熱的なつる性常緑低木よ 紫 赤 黄 橙 白などの花を携えて ようこそ日本に来てくださいました . . . 本文を読む
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自薦ポエム135 『物騒ながらイシャコロシ』

2022-06-14 08:37:47 | ポエム
 キランソウ (ウェブ画像)より   聞いて驚くなよ 皆の衆 オイラの異名は医者殺しっていうんだ まるで凶悪きわまりない殺人犯みたいだろ? でもさあ ほんとは誉め言葉なんだって   医者いらずとか医者泣かせと同じ意味 それなら納得だが ちょっとキツイよな ほかに地獄の窯の蓋とも呼ばれている やっぱり憎まれていそうな不安があるが   いやいやそ . . . 本文を読む
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ポエム326 『にちりんが走る』

2022-06-12 00:03:36 | ポエム
 特別急行「にちりん」   ただいま大分から戻りました 報告した自分の声に気づいて目が覚めた ええーッ? 俺は何処へ行ってたんだ いったい誰に報告しているんだ・・・・ リタイアして30年も経つのに   ぼくの記憶はしばらく霧の中をさまよった 乳白色に霞んだ森の奥が明るみ初め そこに暈を伴なった日輪が現れた 暈は虹色に変化し眩しさに目を細める そうかJR九 . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(398) 『ありのままの春』

2022-04-14 00:07:43 | ポエム
 シャガ   四月に入っていっぺんに暖かくなった。 ちらほら咲きかけていたシャガが、われもわれもと花開いた。    チューリップ   最初の球根から、今年で6年目の子孫である。 ずいぶんイジケているが、咲いて見せる根性には恐れ入りました。    スイセン   そろそろ終わりに近い感じだが、最後の光芒を放っている。 ひと月ぐ . . . 本文を読む
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