どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

<おれ>という獣への鎮魂歌 (11)

2006-03-08 12:47:37 | 連載小説
 おれは、ミナコさんの脚の間に片膝をつき、斜めに体を重ねた。すべるような白さに見えた肌が、ずり上がっていくおれの腹に吸い付いてきた。  腕の付け根に口をつけ、そこから首筋へと位置をずらした。顎の裏側にもぐりこむと、ミナコさんはのけぞったまま声をあげた。  おれの中に、得体のしれない男の影が忍び入ってきた。大塚の飲食店街からアパートに戻る途中、暗がりの道で売りつけられたエロ写真の男だったろうか。   . . . 本文を読む
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