どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

<おれ>という獣への鎮魂歌 (38)

2006-06-10 00:10:33 | 連載小説
 なにを言うのかと、不満もあらわに、立会いの係官を振り返った。 「しゃべらなくても、会話をしているんです・・」  きびしく思いを口にしながら、声を荒げなかったことで、なんとか治まりは付きそうだと直感した。  年恰好をみても、看守と呼ばれる職業に就いて、かなりの経験を積んできたはずの男である。制帽の下の表情は判らなかったが、定位置で平然と立っている姿勢からは、おれの言葉に、ことさら反応した様子は見ら . . . 本文を読む
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