どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

(超短編シリーズ)11 『柱時計が止まるとき』

2009-10-17 02:45:24 | 短編小説
      (柱時計が止まるとき)      つげ義春の漫画『初茸狩り』の中に、鄙びた旅館の玄関に掛かっている大きな柱時計の中で、正太という名の少年が眠っている場面がある。  少年の存在の危うさ儚さを暗示する秀逸のひとコマだった。  『初茸狩り』を読んだとき、能代三吉は五十年の歳月をいっぺんに引き戻された。  (おれも子供の頃、柱時計の中に入ったことがある・・・・)  あれは大 . . . 本文を読む
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