どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

(超短編シリーズ)20 『逢魔が時』

2010-01-17 02:24:10 | 短編小説
      (逢魔が時)       荒川源太の得意技は頭突きだった。  からだの大きな政二と喧嘩したときも、下から顎を突き上げてたちまち戦意喪失させた。  中学三年生になると急に成長し、早熟の桃子をカノジョにして繁華街の飲食店に出入りしたりした。  学校の先生たちは、校則に従わない源太にいろいろ注意をしていたが、半年も過ぎるとすっかり諦めてしまった。  町を支配する暴力団の下部 . . . 本文を読む
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