明け方から不老不死温泉に入って、長生きできるかな?いや不老不死なら長生きどころ
ではなかろう。「いい年こいても変わらずアホ」なら自信あるんだが。。。
風呂はとてもいいんだが、ゆっくり連泊するのは無理。だってすんごい量の御馳走しか
選択肢がないんだもん。でも平日のせいか、ひとりでも広い部屋に泊まらせてくれました。
立派な温泉宿って、2人以上でないと予約できなかったりするんですよねw
お隣の駅までマイクロバスで送ってくれました。乗車したのは俺の他に女性ひとり。
向こうに立っている人です。
朝一番だと東能代に7時台出発の列車なので、乗客はほとんどなし。片方ひとりの
座席で海側に座ることができました。ここからは絶景が続くのでよかったー。
しゅっぱぁつ!
しばらく進んで深浦という駅で突然「20分停車~」というアナウンス。列車が行き交う
のを待つのです。乗客はパラパラと降りました。あの車庫は、草の生え方からして
使われてませんね。
ここは北前船の寄港地だったか。
「風待ち港」というわけですね。幕府は他の藩が軍事的に船の建造をすることを
防ぐため、すべての船は「帆がひとつだけ」という制約をしました。甲板もないため、
北前船は荒れた海を無理に進むことができなくて、風が吹いたときは各地の港に
避難しているしかなかったのです。この政策のおかげで日本の船乗りは技術は高かった
のに、制約された船の性能のおかげで航行能力の向上は望むことができませんでした。
まあ鎖国していて外洋に出るつもりもありませんでしたから。その間に西欧諸国は
とっくに大航海時代を過ぎて、そのうちアメリカからは巨大な大砲を積んだ黒船が
やってきたわけで。。。
小さな駅構内には北前船の模型がありました。帆がふたつあるようだが?
ちょっとだけ外に出てみました。
ふうむ、見事になんにもなさそうだ。
むむむ、曇っている。。。 夕日がきれいに見えるので有名なところなのに、
これは難しそうだw
まあとにかく風呂に入ろう。不老不死になれるのか?死ねなくなったら大変だぞ?
海辺の露天風呂は、建物から50mほど歩いて行きます。しつこいほどに、「カメラ等の
持ち込みは厳禁」と書かれています。なのでこの画像はHPからの転載です。こんな
若くて素敵な女性が二人だけいることはまずないでしょう(^益^;
風呂は「女風呂」と「混浴」。ホテルの人が説明するときに、「というわけで、混浴に
入るしかないわけですが」と笑いながら話していました。
まだチェックインタイムの前に入れたので、いたのは男3人。それぞれ離れて座り、
海を眺めてボーッとしています。暖かい季節なので、湯舟で少し熱くなってきたら
出て座っていると海風が気持ちいい。冬の日本海はすんごく寒いだろうが、いまはとても
いい気候です。波の音がすぐ近く。
入浴時間は日の入りまで。そりゃあ真っ暗になりますからね。そして朝は日の出から。
翌朝5:20に目が覚めたらもう明るくなっていたので、まだ空いているだろう、と思って
行ってみたら、もういっぱい!湯舟の中に等間隔で(そりゃそうだ)、まるでチェスの
盤みたいにびっしり頭が並んでみんな一斉に海の方向を向いている。そりゃそうだ。
ひとりでも横向いてたらそいつは人の横顔を間近に見るわけだから。後ろを向いた日
にゃ後ろのやつとお見合いだ。というわけで、人が一杯なんだがそれでも一番すきまが
大きそうなところに入って海を見る。ずらりと並んだ頭の仲間入り。まだ5:30だよ。
ちなみに内風呂も悪くない。湯は茶色で鉄分が多く、口の中を出血したときを思い出す。
酔っ払って顔面を地面にぶつけたときを思い出す(酔ったときは不思議とそうなる)。
内風呂にもテラスみたいになって露天になっているところがある。夜に入ると、おじさんが
気持ちよさそうに大声で歌っている。なんかヘタな英語の歌だ。風が強いし、湯が湧き出る
ところは「ガボッ!ブボボボッ!」と大きな音を立てているから、海に向かって湯舟に
浸かっているそのおじさんは、俺がドアを開けて歩いて行く気配に気づかずに歌い続けて
いる。音量MAXで歌っていたおじさんは、俺が至近距離で湯舟に入って視界に入って
始めて気がつき、音量は3にまで下がった。しかしすぐに止めるのもできず、英語の歌は
続いたのだった。。。
夕方になったら、日没が見られそうな気配!
おおお、お日様が顔を出しそうだよ!
ワー、出たあ! 18:00に食事の時間を選択していたが、こうなっては見ねヴァ!
すでに18時を回ったが、こうなりゃ最後まで見るよ!
おおお、日没~(^益^)b
18:10で、少々遅刻になりましたが、見られました~^^
出た、俺がちょっと苦手な食事3回分の量の温泉宿フルコース。
こちらの地酒で温泉の名前がついた酒を頂きました。
アワビの酒蒸し。これと刺身だけでいいんだけどなあー。
背後の険しい白神山地が迫っているので、海岸線の岩場も絶景だ。五能線の楽しみです。
まもなく到着だ。不老不死温泉の最寄りの駅は「艫作」です。読めますか?
これで「へなし」と読むんですよーw 知らなきゃ絶対読めないですよねェ。
降りたのは俺ひとりだ。いまはお昼。この次の列車は夕方遅く。不老不死温泉に行く
人はあまりいないのか?
無人駅だし、誰もいないところに置いていかれる気分だぞ。。。
駅の前には店もありません。人っ気もなく、実に静かだ。。。
道を海岸に向かって北上していくと30分くらいで温泉に到着するはずだ。しかし
チェックインまでまだだいぶ時間があるし、昼飯を食べねば。内陸のほうに20分ほど
歩くと、街道沿いにラーメン屋がある。遠回り結構で、行ってみましょうかーw
う、「密出入国防止」?! そうなんです。北朝鮮の潜水艦などが、こういう人の
いない寂しいところを狙ってやってきたりするんです。クマより怖いぞwww
歩道のアスファルトの間からワラワラと伸びている雑草の間を通ってやってきました
ラーメン屋。こういうときに「閉店」だとか廃屋になってたりすることもあるのだが、
今回は無事やってました(^益^)b
おおお? 何コレ、通りから建物が遠すぎるよ? 駐車場200台ぶん?大型バスも
50台停まれます? 内部は20人も入れば一杯のキャパでしたが。。。
見た目は普通の醤油ラーメンですが、「焼き干し」のダシで、なかなか香ばしい。
しかしまあ暑いので汗だくだく。。。 しかしこのあとに温泉入るからな!
温泉に向かうと海が見えてきました。露天風呂が海岸にあるんですぞ。
おお、集落に入って行きます。
五能線の踏切に。列車は3~4時間に一本ですが、ここに来たときに奇跡的に上り
列車が通過して踏切が鳴りました! ここも冬は氷結するので、青いラバーが貼って
ありますね。
おお、ひなびた空いてる温泉かと思っていたが、えらく立派な建物じゃないかー。
列車を降りたのは俺ひとりだったが、ほぼすべての客が車で来るんだな。
立派過ぎてちと拍子抜け。まだ13時過ぎでしたが、部屋に入れてくれました。すると
風呂にも入れる。すごく親切なところだな。ちなみに最寄り駅の艫作の、ひとつ先の
ウェスパ椿山という駅からバスで送迎してくれるのでした。歩いてきたほうが旅の
風情を楽しめるし、そのほうがよかったけどね^^;
広い温泉宿にひとりで泊まるのはとても贅沢な気分。
夕日がきれいという話なのだが、この空模様では今日は無理かなー (´・ω・`)
海側の部屋は少しお値段が高いのである。
秋田から青森の不老不死温泉に向かいます。東能代まで行ってから五能線に乗って
北上。「五能線」という名前からして「能代」と「五所川原」を結んでいそうですが、
ちょっと手前の「東能代」から「五所川原」より先の「川辺」までが五能線だそう
です。その先の「弘前行き」に乗るんですが。ややこしいですが、とにかくローカル!
お、秋田新幹線。盛岡からは在来線に乗り入れており、山越えになるそこはすごく遅い。
新幹線というよりは、ただ乗り換えなしで済むという感じか。料金も東京からは
飛行機のほうが安いんだよ。
向こうに見える山は男鹿半島。田んぼが広いぞ。
前回秋田に来たときは、八郎潟まで歩いたなあ~^^;
どこまでも続く、米どころ。
しばらく行くと、東能代で五能線に乗り換え。列車は反対側のホームに待っていました。
幸い座ることができました。しかし発車してみると、反対側に進む!東能代で列車は
スイッチバックして北上するのでした!
不老不死温泉に行くには、東能代を7:22か、11:00(これに乗っている)、その次は
16:42。なかなか厳しい選択を迫られるローカル線。しかし、見よ、このレールの数!
半分草に埋まっているけれど! トラックに輸送を譲る前は、日本海沿岸の大動脈
だったというわけか。
能代はバスケットで有名なのです。バスケット、アメリカンフットボール、アイスホッケー
などのヤンキーが好きなすぽおつはあまり見ないが、こないだのワールドカップは見たなー。
フィンランド戦、ベネズエラ戦の大逆転、最後のカーボベルデ戦も盛り上がりました。
今年は日本がすぽおつで強い。WBCでは準決勝でメキシコに大逆転勝利、決勝では最後に
大谷がトラウトを三振に切って取って優勝!バレーボールでは男子がネーションズリーグで
最後にゃイタリアに勝って3位!サッカーではなでしこのワールドカップの活躍もすご
かったし、男子も先日ドイツとトルコに激勝!思い出してもスカッとするよなあ~(^益^)b
そうそう、ボクシングの井上も無敵じゃないか。
まもなく米代川を渡ります。
お、真ん中に大きなトリさんが飛んでるぞ?
鶴さんですね。車窓から景色を眺めていると、突然こんな美しい鳥が飛んでたりして、
カメラを構えたときにはもうあっちに遠く。。。
まもなく秋田と青森の県境となる白神山地。険しい山が海岸線まで迫っているので、
線路は海沿いを行くことになります。
このあたりからはずっと絶景。左側の窓際に座れてよかった♪
前方に見えてきた、あの突き出したあたりが目指す黄金崎不老不死温泉だ。
泳いであの島に渡ってみたいねェ。
おお、秘境の白神山地に入るところか。山奥ではマタギがシロビレでイタズを撃って
いるのかな? (狩人が鉄砲で熊を撃つ、です)
白神山地のほうを写してみたいと右側の窓のほうに行ってみたけれど、天気が曇って
いるのと、山が目の前まで迫っているからあまりいい写真は撮れませんでした。
ウウム、秘境は簡単にアクセスできんとw ちなみに少し奥まで行ってみたいと
少し考えましたが、山登りをするわけでもない酒飲みがフラフラと簡単に観光できる
場所ではなさそうでした^^;
グーグルマップを見ていたら、「秋田35蔵の蔵人が集う店 美酒王国秋田 Sake-Navi」
というすごい名前の酒場が出てきました。昨夜は新政にクラクラしたので、今宵はまた
違う酒を試してみようとここに決めました。
まずは「ゆきの美人」3種類お試しセットがあったので選んでみました。ここは
大雨で水没被害にあった蔵で、応援しないとね^^; 同じ銘柄でも、こうやって
純米酒、純米吟醸、純米大吟醸、そして米の種類が違うと全然違う味です。
日本酒ソムリエの唎酒師って、こういうのわかるの? ひと口含んで、それらしく
「ム、これは高清水、純米吟醸、雄町・・・おおお、広がる田んぼの向こうに、
久保田城が見える・・・」とか言うの?
この店お勧めの馬刺し。なかなか柔らかくて旨いぞ。
秋田珍味3種盛。名前は忘れましたが、左からとんぶり、いぶりがっこ、海藻です。
酒に合うぞ!
この店、若女将が美人で気さく。旦那さんは寡黙で実直に料理担当。お母さまも
感じがいい家族経営です(たぶん)。酒、料理、人、雰囲気とみんな良かったよ^^
飲んだことにない酒も多い。いろいろ試してみるかぁ~♪
「山本」も純米吟醸のピュアブラックは飲んだことないからいってみた。ピュアって
だけに、水のような辛口。これはこれで。
ここはじっくり落ち着いて酒を楽しめる贅沢な空間です。
むかしと違って夏場にも生牡蠣が食べられますなぁ♪
「阿櫻」をぬる燗で。私の妹は「辛い・甘い・あったかい・冷たい」食べ物を順番に
食べるのが天国だそうです。私の場合は「ビール・酒(辛口・にごり・甘口・冷・燗)」
の無限ループが至福♪
焼きおにぎりには卵黄のトッピングをチョイスできます。秋田の酒と料理を気持ちよく
堪能できるいい店でした。いろんなものを食べて、いろんな酒を注文できるカポーとか
グループで行くのもいいだろうなあ。俺にはなさそうだけど。。。