続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

若林奮『1-4-p2《地表面の耐久性について》』

2015-09-13 06:46:04 | 美術ノート
 平らな鉄板が、規則的に打たれた鋲(ボルト)で地表に固定されている。一つの世界の寓意である。
 中心よりやや片側に寄った場所(左)に、先の円い円筒形の物が半円に足りない程度の具合で突出しており、表面にはやはり秒(ボルト)での固定が認められる。
 何を現わしているのだろう。
 建物らしき4棟はそれに引き寄せられるような角度で置かれている、その表面には規則的な線条痕がある。2棟は円柱形の物に接合している。
 右側の前後には側面を斜めに切った建屋がありに四角に切り取られた開口がある。その開口からは規則的な刻みのある4棟に等しい面を有した物が見える。


 これらの条件は何を意味しているのだろう。
 全体の設置位置は俯瞰、眺め下す形である。

 設置された物は、いかにも頑丈であり、破損のイメージは微塵もない。形成された都市の具現と言えなくもないが、印象はひどく機械的、人工的な造りであり、人間的な空気感が欠如している。
 円柱の半分ということは、内部が地下に隠れている事の暗示かもしれない。秘密や隠蔽の寂寞がある。


 しかし、よく見ると、ただこの世界は単に地表面に乗っているだけである。
 ボルトのイメージは定着、固定を意味するが、時代(地の揺れ/地震・水の流れ/洪水)にひとたまりもなく破損、崩壊されてしまうのではないか。

 見せかけの世界を提示している。
 刻まれた線状は時間、歴史を内包しており、強固に見える時代の脆さを作品化したのではないか。作家の皮肉、反抗心を持った静謐な眼差しの風景のように感じる。


(写真は神奈川県立近代美術館/葉山『若林奮 飛葉と振動』展・図録より)

『銀河鉄道の夜』77。

2015-09-13 06:30:41 | 宮沢賢治
 空気は澄みきって、まるで水のやうに通りや店の中を流れましたし、街頭はみなまっ青なもみや楢の枝で包まれ、電機会社の前の六本のプラタナスの木などは、中にたくさんの豆電燈がついて、ほんたうにそこrは人魚の都のやうに見えるのでした。


☆空(何もない)から基(根本)を透かして推しはかる。
 二つを伝える自由は流(形を成さないで終わる)我意である。
 套(おおわれている)照(あまねく光が当たる=平等)は秘(奥深くて計り知れない)思いの法(神仏の教えを伝える記である。
 戒(いましめ)の赦(罪や過ちを許す)全(すべて)の禄(幸い)を奔(思うままにする)。
 目(見つめて)注(明らかにし)択(良し悪しを見てみてよりだす)。
 太陽の等(平等)を伝え、問うことの仁(博愛や同情の心)を語(ことば)で図り、現わす。

『城』2082。

2015-09-13 06:24:37 | カフカ覚書
そして、話をいそいだあまりーすぐにも家へ帰りたいとおもったのだーついわれを忘れて、さようならという調子で、一度お訪ねくださいと、ふたりを招待してしまったほどであった。


☆話を急いだあまり、忘れていたが、すぐにも家(現世)へ帰りたいと望んだほどだった。このようなわけで、先祖との別れを仲間の先祖の事柄として先祖の汚点を見てください。