『本来の意味』
黒い枠の中に✖の形で四つに分かれた場面があり、それぞれ《青》《緑》《レンガ模様》《corps de femme》と描かれている。
青は空を、緑は森もしくは自然を、レンガ模様は人的作為/英知を、文字は文字通り/記号であり、四角の枠(フレーム)は告知、表象を、✖の形は否定を指示している(ように見える)。
意味とは何か…この場合、描かれた彩色・形・文字から感覚的に何らかのイメージに結びつける作用をいい、その彩色・形・文字が含む領域である。
決定的な説明がなされないこれらの指示において、鑑賞者の眼差しは必ずしも一致を見ない。多数の鑑賞者は多数の感想を持ち、文字においては共通言語外であれば単なる線描にすぎず、記号/伝達の意味をなさない。
データーの集積により、画面から答え(内容)を導き出すのは本能的な作用である。
しかし、これを『本来の意味』として提示することに意味(意義)はあるだろうか。深層心理に潜む曖昧な仮象を決定的に表現し、伝達することは不可能である。
よって、『本来の意味』とは、かくもこのように曖昧であり、関係性の希薄なものである。(人は集約的な概念を頼りに、心的印象によって伝達を可能にしているにすぎない)
(写真は『マグリット』展・図録より)
黒い枠の中に✖の形で四つに分かれた場面があり、それぞれ《青》《緑》《レンガ模様》《corps de femme》と描かれている。
青は空を、緑は森もしくは自然を、レンガ模様は人的作為/英知を、文字は文字通り/記号であり、四角の枠(フレーム)は告知、表象を、✖の形は否定を指示している(ように見える)。
意味とは何か…この場合、描かれた彩色・形・文字から感覚的に何らかのイメージに結びつける作用をいい、その彩色・形・文字が含む領域である。
決定的な説明がなされないこれらの指示において、鑑賞者の眼差しは必ずしも一致を見ない。多数の鑑賞者は多数の感想を持ち、文字においては共通言語外であれば単なる線描にすぎず、記号/伝達の意味をなさない。
データーの集積により、画面から答え(内容)を導き出すのは本能的な作用である。
しかし、これを『本来の意味』として提示することに意味(意義)はあるだろうか。深層心理に潜む曖昧な仮象を決定的に表現し、伝達することは不可能である。
よって、『本来の意味』とは、かくもこのように曖昧であり、関係性の希薄なものである。(人は集約的な概念を頼りに、心的印象によって伝達を可能にしているにすぎない)
(写真は『マグリット』展・図録より)