続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

雨降り。

2016-06-23 07:33:46 | 日常

 基本的に陰気な性格である。人の影にいると安心するいじましいタイプ・・・。

 だからかもしれないが、雨降りは心が落ち着く。あらゆる関係を絶ってしまったような閉塞感に酔いしれる、その心地よさの説明を用意できない。

 雨のトレモロを聞く朝、わけもなく今日はゆっくり寛いでいいのだと自分に言い聞かせる。

 その一方で、朝からあわただしく食事を済ませ、保育園や学校へと子供を送り、出社する息子夫婦のことを考えると気持ちが揺れる。

 ♪こんな時代もあったよと~いつか笑って話せる・・・世代は循環している。
 わたしは、終盤に近付いているだけかもしれない。
 遠く霞む過去の出来事が今のわたしを形成しているのだとしたら、可哀想なわたしかもしれない。


 雨音を聞きながら、ぼんやり孤独にひたっている。


マグリット『絶対の探求』

2016-06-23 06:59:20 | 美術ノート

 『絶対の探求』
 限りなく続くような平原、遠く霞む山稜に沈まんとする赤い太陽、作品の中央には一葉を模した樹が描かれている。
 一葉の形をよく見ると、葉脈というよりは根幹・根毛である。つまりは天地が逆さになっている比喩であることが分かる。

 絶対とは何か。比較するもののない現象であり、肯定と否定に使用される言葉でもある。
 太陽は絶対的な存在であり、存在の核である。太陽が消滅すれば、地球そのものも存在を消してしまう。ゆえに太陽の存在は比類のない絶対であることは間違いなく、絶対的な肯定である。
 一方、樹(一葉)に似せた根幹根毛は虚偽であり、有り得ない現象である。地下にあるものを、あえて地上に翳す。
 しかし、重ねて否定されるべき不条理は空想(精神界)においては許される自由を約束されている。

 『絶対の探求』は、絶対的な存在の太陽と、物理的には否定されるべき現象の精神界における絶対的な自由解放の並置である。


(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)


『銀河鉄道の夜』349。

2016-06-23 06:16:52 | 宮沢賢治

二人の顔を出してゐるまん中の窓からあの女の子が顔を出して美しい頬をかゞやかせながらそらを仰ぎました。


☆字の図りごとの親交(願い)を推しはかり、注(書き記す)双(ふたつ)を叙べる。
 詞(ことば)による信仰(願い)を推しはかり、備(用意した)教(仏のおしえ)を行(並べたもの)である。


『城』2354。

2016-06-23 06:03:49 | カフカ覚書

ところが、アマーリアの場合は、おあつらえむきの煙さえあったのです。煙どころか、ソルティーニの手紙をないがしろにし、使者を侮辱したという事実がれっきとして存在したのですわ」


☆先祖の汚点は好都合であり、前もって反対などしません。ソルティーニの書き物は尊厳を冒し、小舟を侮辱したのです。