続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)火ぶくれの。

2021-07-02 07:24:39 | 飯島晴子

   火ぶくれの弟水仙かざりつけ

 火ぶくれ(火膨)はカ・ボウと読んで、嫁、貌。
 弟水仙はテイ・スイ・センと読んで、態、衰、千。
 かざりつけ(飾付)はショク・フと読んで、飾、付。
☆嫁の貌(外観)の態(ありさま)は衰えている。
 千(たくさん)の飾(手を加えてきれいにすること)に付(任せている)。

 火ぶくれ(火膨)はカ・ボウと読んで、禍、防。
 弟水仙はテイ・スイ・センと読んで、堤、遂、宣。
 かざりつけ(飾付)はショク・フと読んで、嘱、夫。
☆禍(わざわい)を防ぐ堤を遂(やりとげる)と、宣(はっきり言う)。
 嘱(ゆだねる)のは、夫(労働に従事する人たち)である。

 火ぶくれ(火膨)はカ・ボウと読んで、化、謀。
 弟水仙はテイ・スイ・センと読んで、程、推、選。
 かざりつけ(飾付)はショク・フと読んで、殖、符。
☆化(形、性質を変えて別のものになる)謀(はかりごと)の程(みちのり)を推しはかる。
 選んで殖やす符(しるし・記号)がある。

 火ぶくれ(火膨)はヒ・ボウと読んで、非、望。
 弟水仙はテイ・スイ・センと読んで、弟、推、薦。
 かざりつけ(飾付)はショク・フと読んで、嘱、腑。
☆非望(身分不相応な望み)の弟(師について学ぶ者/弟子)。
 推薦(推挙)を嘱(頼む)腑(心の中)がある。


D『ローズ・セラヴィよ、何故くしゃみをしない?』3。

2021-07-02 06:22:23 | 美術ノート

 鳥かごの中の角砂糖型の大理石、画一化された面々が狭いかごの中でひしめき合っている。全く類似(同じ)であるのに上から圧するもの、下で耐えるもの、これらは単に偶然にすぎない 
 鳥かごの上方は空いているらしい。イカの甲などは半分身を外に乗り出している、温度計も然り。
 世界は開かれているが、鳥かごからの脱出は難しい。なぜなら、そこには《律》があるからで、教え込まれた律=約束の破棄は存在を脅かすほどの恐怖だからである。

 同じ色、同じ形、あらゆる視角から見ても単一な存在である。平等といってもいいかもしれない。しかし、微妙に歪みを孕み、静謐という訳ではない。少し揺らしただけで全体は様相を変化させる。

 イカの甲や温度計は画一の大理石を押し、半分は鳥かごの外へ出ている。鳥かごが拘束/飼い殺し/保護なら、鳥かごの外は自由/空腹/危険がつきまとう。
 選択の自由は与えられている。

《異端》であることの認識、認識の内外、何故、そのことに気づかないのか。


 写真は『DUCHAMP』 www.taschen.comより


『国道の子供たち』15。

2021-07-02 06:13:32 | カフカ覚書

 なにひとつお終いなのではなかった。ぼくたちは家の外に駆け出した。「やれやれ、やっと来たね!」ー「いつだって遅れるんだから!」ー「ぼくがかい?」ー「きみさ、いっしょに遊びたくないのなら、家にいろよ。」-「お情けはいらないよ!」-なんだって? お情けはいらない? ひどい言い方をするんだね。」


☆絶望的ではなかった。わたしたち一族は走った。「神に感謝した決定だった」「いつも後から来るんだから」「どうして?」「まさしく一族が残っているから」「どうなるんだろう」「小舟の恩恵」「小舟の恩恵?」「そうなの?」