続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)紅梅に。

2021-09-08 07:04:49 | 飯島晴子

   紅梅にかたいけむりを遣りにけり

 紅梅はコウ・バイと読んで、乞う、狽。
 かたいけむり(硬煙)はコウ・エンと読んで、講、演。
☆乞う(頼まれて)狽(慌てて)講演を遣(いたしました)。

 紅梅はコウ・バイと読んで、考、倍。
 かたいけむり(硬煙)はコウ・エンと読んで、講、掩。
 遣りにけりはケンと読んで、兼。
☆考えを倍(何度か加える/多くする)講(話)である。
 掩(隠して)兼(二つ以上のものを併せ持っている)。

 紅梅はコウ・バイと読んで、洪、黴。
 かたいけむり(硬煙)はコウ・エンと読んで、恒、怨。
 遣りにけりはケンと読んで、嫌。
☆洪(大水)で黴(かび)がでる恒(つね)。
 怨(恨めしく思い)嫌(いやになる)。

 紅梅はコウ・バイと読んで、恍、唄。
 かたいけむり(硬煙)はコウ・エンと読んで、好、艶。
 遣りにけりはケンと読んで、兼。
☆恍(うっとりする)唄が好きである。
 艶っぽさも兼ねている。

 


D『彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも(大ガラス)』③

2021-09-08 06:34:42 | 美術ノート

 絶対に存在し得ないものの集合である。雲のような紙片、これは無限分の一の現象であり『接近する金属の中に水車のある独身者の器具』のような現在進行形の時空や金属の中にある水車など物質の持つ固有の性質をも無視する世界観・・・。

 不思議な怪しさなどと言う情緒は微塵もなく、存在の亀裂に魔をもって切り込んだような鋭利な感覚が光るのみである。

 世間一般、通常ではあり得ないことが、実は有るという主張である。
 見えない心理、証明を拒否する真理。

 大ガラスの中の世界を誰が決定的な説明や釈明ができるだろう。だれも出来やしない、そういう世界を提示している。
 曖昧と言うのでもなく、確かに存在しているが存在し得ないものとして存在し、闇に葬られ封じ込められる傾向にある《性の複雑さ》がこの作品群の持つ秘密であり、暴露でもある。


 写真は『DUCHAMP』 www.taschen.comより


『水仙月の四日』3。

2021-09-08 06:13:10 | 宮沢賢治

しきりにカリメラのことを考へながら、大きな象の頭のかたちをした、雪丘の裾を、せかせかうちの方へ急いで居りました。

 カリメラ・・・カルマではないか。その善悪によって現世または来世に何かの果報をもたらすとされる心身の行為。すなわち《業》である。

 大きな象の頭のかたちをした・・・象はショウと読んで、招。大きく手招きをする頭(図)のかたちである。

 雪丘の裾・・・雪はセツと読んで、説(お話)、丘はキュウと読んで、救。
 裾はキョと読んで、拠。

☆しきりに業/今までのことを考えながら、大きく手招きをする救済を拠りどころに、せかせかうち(現世)の方へ急いで居りました。(死への抵抗であり、生きようとしている)