続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)星の冬。

2021-10-28 07:22:19 | 飯島晴子

   星の冬肉屋に白い鯉およぎ

 星の冬はショウ・トウと読んで、商、蕩。
 肉屋はニク・オクと読んで、難、憶。
 白い鯉およぎ(白鯉泳)はハク・リ・エイと読んで、薄、利、営。
☆商いは蕩(だらしない)と難(むずかしい)と憶う。
 薄利で営むのだから。

 星の冬はショウ・トウと読んで、障、套。
 肉屋はニク・オクと読んで、難、臆。
 白い鯉およぎ(白鯉泳)はハク・リ・エイと読んで、白、裏、詠。
☆障(さえぎり)套(おおう)難しさ、臆(心の奥)を白(告げるべく)裏(胸の内)を詠(よんでいる)。

 星の冬はセイ・トウと読んで、凄、闘。
 肉屋はニク・オクと読んで、憎、億。
 白い鯉およぎ(白鯉泳)はハク・リ・エイと読んで、迫、離、影。
☆凄まじい闘いを憎む。
 億(多くの人)を迫(苦しめ)離(人と人とが関係を絶つ)影(すがた)がある。


M『嵐の装い』3.

2021-10-28 07:04:35 | 美術ノート

 右側の仕切りの影、つまり光源はこの仕切りのずっと向こうにあり、この仕切りは持続するものではない。 この作品の設定自体が心理的なものであり、暗い海と難破船の奥まった空間のリアルは現世(現実)、前方のフラットな地表や切り紙細工の人型の空間は仮想(非現実/来世)である。
 二つの空間は接続しているが、その距離は計り知れない。 

 この絵は鑑賞者の自由な感想にゆだねる作品であり、マグリットの真意を推しはかることを拒絶している。 (すべての作品における条件かもしれない)
 この作品の手前にあるマグリットの眼差しは、作品の水平線上にある。

 写真は『マグリット』展・図録より


『水仙月の四日』36。

2021-10-28 06:23:41 | 宮沢賢治

 そんなはげしい風や雪の声の間からすきとほるやうな鳴き声がちらつとまた聞えて来ました。雪童子はまつすぐにそつちへかけていきました。雪婆んごのふりみだした髪がその顔に気みわるくさはりました。

 雪婆んごは、遠くへ出かけて、西の山脈の、ちぢれたぎらぎらの雲を越えて、遠くへでかけてゐたのです。(略)雪婆んごがやつてきたのです。(略)雪婆んごがやつて来ました。(略)雪婆んごは、また向ふへ飛んで行きました。(略)雪婆んごはも一度、南から北へまつすぐに馳せながら云ひました。「あたしはこれからまた海の方へ行くからね。」
 雪婆んごは月の化身であり、《死神》ではないか。海の方へ行く。海はカイと読んで晦(晦日)。四日は朔日から数えて四日目の月(三日月、おわん型の月)

 雪婆んごのふりみだした髪・・・。
 ふりみだした(振乱)はシン・ランと読んで、親鸞を暗示し「善人なおもて往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」を感じる。
 気みわるく/feel uneasy → unearthly/神秘的な
 脈絡ではなく、何気(曖昧)に潜ませている。もちろん言葉通りの読み方で、その通りなのですが、不思議な余韻を感じ読んでいます(悪しからず)。