神奈川区神奈川本町に江戸後期の横浜開港の際、「フランス領事館」として使用されていた浄土宗寺院「吉祥山慶運寺」はある。創建永享年間(1390-1440)から文安年間(1441-1447)。慶長4年(1599)に徳川家康より寺領7石を拝領、多くの末寺を擁する中本寺格の寺院であった。本尊は阿弥陀。明治期に入り浦島太郎の伝説が伝えられていた「観福寺(浦島寺)」を合寺したことから、当寺に浦島太郎の伝説が残されている。第一京浜と第二京浜を結ぶJR東海道線と京浜急行線に挟まれ滝野川沿いにあり「山門」脇には「フランス領事館の石柱」、亀の台座の上に立つ「浦島寺碑、浦島親子塔の石碑」が残されている。「山門」を抜けると右側にやはり浦島伝説の亀を施した「手水舎」、その奥に「本堂」、右に「庫裏」、本堂の前に「浦島観世音堂」、勅願所の石柱がある。当寺は旧小机領三十三所子歳観音霊場9番である。(1608)





