横浜市中区日本大通り「開港資料館」を東側より出た、開港広場の一角に明治5年(1872)に設立された日本で最初の「プロテスタント教会」、正統的な「キリスト教信仰」にもとづく教会「横浜海岸教会」はある。明治8年(1875)に献堂された最初の建物は関東大震災で倒壊・焼失したため、1924年に木造の仮会堂、昭和8年(1933)献堂されたものである。白壁に上部にローソクの炎を模る縦長の窓が整然と並びゴシック様式の尖った三角屋根の鐘塔が印象的である。2014年大改修工事実施後、再びゴシック・モダンが蘇り綺麗で優美な教会となった。(2104)
相模原市南区麻溝に丁度今の時期は「クレマチス」、6月には「アジサイ」で華やかに美しく彩られる「相模原麻溝公園」はある。「センター広場」から降りた「緑の広場」の角の花壇に青とピンクの「ヤグルマギク」が「矢車」を彷彿とさせる花姿を披露中である。この花はキク科の一年草。日本には明治の中頃に入ってきた。花びらの形は本当に矢車に似ていて放射状に広がっている。花色もいくつかあって白、青、ピンク、紫など。草丈は1m弱、開花期ちょうど今頃の4月~5月。花の特徴は一輪に見える花は小花がたくさん集まった「頭花」のようである。外側の小花は雌しべが退化し花びらの先端が大きく切れ込み「ヤグルマギク」独特の花姿をつくっている。中心の小花は目立つ花びらがなく雄しべのようである。(2104)
横浜を代表する「山下公園」の入口、手前一画の「コンテナ花壇」では数千本はあろうかという「ラベンダー」が癒しのフローラル系の甘い香りを漂わせ青紫の小花を穂状にこぼれんばかりにつけほぼ満開域に達している。ラベンダーはシソ科ラベンダー属の草花である低木である。伝統的にハーブとして古代エジプト、ギリシャ、ローマ、アラビア、ヨーロッパでは薬や調理、芳香植物として利用・活用されてきたハーブである。花の美しさと香りのよさでいえば「コモンラベンダー」(イングリッシュラベンダー)が随一。他に「フレンチラベンダー」(ストエカスラベンダー)がある。よくテレビ放映される北海道の初夏を彩る風物詩のラベンダーは濃い紫色で大株になるイングリッシュラベンダである。ここラベンダーの香りに酔いながら氷川丸、バラ園へ向かう散策路右側の芝生広場、花壇の花々、紅白のツツジ、開催中の「花壇展」のユニットと併せてまさに園全体がお花のグラデーションとなっている。(2104)
相模原市南区麻溝と下溝に市民の憩いの場として「相模原麻溝公園」と「相模原公園」の二つ大きな公園が併設されている。両方合わせると総面積は48haと広大である。「相模原麻溝公園」は「アジサイ」とともにつる性植物の女王といわれる色鮮やかな「クレマチス」の名所である。今月中旬ごろから最も華やぎ始めるのが多種多様な花柄で「つる性植物の女王」と呼ばれている「クレマチス」である。当園外周フェンス、樹林広場、花の谷や水の広場、緑の広場にパンテス系、フロリダ系、ビチセラ系、モンタナ系、大輪系など230種類、約8,000株が3~4割ほど咲き競いが始め今もっとも華やいだ季節を迎えようとしている。「クレマチス」はキンポウゲ科のセンニンソウ属の花で日本や中国、ヨーロッパなど世界各地に分布している。細く伸びるつるの先に鮮やかな凛とした雰囲気の花を咲かせる魅力のクレマチス。花色も花姿もまた大きさも形も違いすべてが個性的な美しさを有している。花言葉は内側に秘めた美しさを表す「心の美しさ」、ヨーロッパの宿では玄関先にクレマチスが植えられ、旅人の疲れを癒したことから「旅人の喜び」となった謂れがある。いよいよクレマチスシーズンの到来である。(2104)
今や横浜市の都心エリアの一部として横浜の新しい魅力を次から次に創造し続けている「横浜みなとみらい21地区」。今月4/22にはまた新しい都市型ロープウェイ「yokohama sea cabin」が開業した。横浜を代表する「山下公園」の「バラ園」の前に横浜港のシンボルとして特設桟橋に横浜市指定有形文化財に指定の「日本郵船氷川丸」が係留している。昭和5年(1930)にシアトル航路用に建造した貨客船。竣工から30年間に亘って就航し「北太平洋の女王」と呼ばれた。「氷川丸」は当寺の最新鋭大型ディーゼル機関を搭載、大きさは全長163m、幅20m、11,622t。太平洋を横断した回数は254回、運んだ船客数は2万5千余名。引退後は山下公園「横浜港」に係留保存させ一般公開を続け通算入場者数が2百万人越えた。戦前の日本で建造され現存する唯一の貨客船としてその造船技術や客船の内装を伝える貴重な産業遺産として高く評価され2016年に重要文化財に指定された。「氷川丸」の黒い船体、船頭の船名等々すべてがいぶし銀の風格が漂っている。(2104)