3月28日、米FRB議長、バーナンキ氏は、議長として同氏はじめてとなる米FOMC(公開市場委員会)の会合で短期の目標金利であるFFレートを0.25%上げ年4.75%とすることを出席メンバー11名全員賛成で決めた。同時に発表された声明文が再利上げを示唆したとしてNYダウは95ドル値下がりし11,154ドルで取引を終了した。
今回の0.25%の利上げは予測どおりとして驚きはないとするエコノミストは多い。ただ、声明文の中でエネルギー価格の上昇と雇用堅調を指摘して再利上げを示唆したが、2月の米新規住宅着工件数が10%下落したことに言及していないことからさらなる利上げは景気スローダウン、場合によってはハードランディングの可能性もあると引き締めがオーバーシュートする危険性を一部のアナリストは指摘している。
5月10日に予定されている次回FOMCで16回目となる0.25%上げを実現し、17回目は年5.0%で利上げ打ち止めと見るエコノミストは多いようだ。ただ、4月18日発表される今回のFOMCの議事録を今一度読んでみてからの話になるだろうとWSJ紙記者、Greg IP氏は指摘している。
NY原油先物(WTI)相場が、後65ドル台へ下げたが、バレル66ドルまで値上がりしたことも投資家にインフレ懸念を再認識させ,株式市場での嫌気売りを誘ったようだとWSJ紙電子版(3/28)は紹介している。
原油相場は、衰えを見せない中国からの強い需要、一方供給不安を煽る事情としては、ナイジエリアでの生産現場でのストライキ、核問題をめぐるイランとの交渉が欧米対ロシア・中国との間で思うように進まないことが原油相場の根強い先高感の背景にあるようだ。
米消費者信頼感を示す指標のひとつであるConference Bord指数が予測の102を大きく越えて107.2と発表されたことも再利上げの思惑を掻き立てているかもしれない。
世界的な金余り現象を背景に堅調を続けて来た世界の株式市場であるが、ここへ来て中東の株式市場が値下がりし、ロシア、ブラジル市場などエマージング市場も調整色を強めていると伝えられる。短期金利の急上昇でヘッヂファンドが早手仕舞いをしたためだろう。
株価を冷やすには刃物は要らぬ。利上げは青菜に塩と昔から相場は決まっている。
昔から孫が生まれると庭木を植えて年寄りは孫の誕生を祝い成長を楽しみにした習慣がある。これという銘柄を企業家とともにじっくり育てていくのが株式投資の本義であろう。長期投資の本義を忘れ、欲ぼけした目先だけの売り買いは用心した方がよさそうだ。(了)
江嵜企画代表・Ken
今回の0.25%の利上げは予測どおりとして驚きはないとするエコノミストは多い。ただ、声明文の中でエネルギー価格の上昇と雇用堅調を指摘して再利上げを示唆したが、2月の米新規住宅着工件数が10%下落したことに言及していないことからさらなる利上げは景気スローダウン、場合によってはハードランディングの可能性もあると引き締めがオーバーシュートする危険性を一部のアナリストは指摘している。
5月10日に予定されている次回FOMCで16回目となる0.25%上げを実現し、17回目は年5.0%で利上げ打ち止めと見るエコノミストは多いようだ。ただ、4月18日発表される今回のFOMCの議事録を今一度読んでみてからの話になるだろうとWSJ紙記者、Greg IP氏は指摘している。
NY原油先物(WTI)相場が、後65ドル台へ下げたが、バレル66ドルまで値上がりしたことも投資家にインフレ懸念を再認識させ,株式市場での嫌気売りを誘ったようだとWSJ紙電子版(3/28)は紹介している。
原油相場は、衰えを見せない中国からの強い需要、一方供給不安を煽る事情としては、ナイジエリアでの生産現場でのストライキ、核問題をめぐるイランとの交渉が欧米対ロシア・中国との間で思うように進まないことが原油相場の根強い先高感の背景にあるようだ。
米消費者信頼感を示す指標のひとつであるConference Bord指数が予測の102を大きく越えて107.2と発表されたことも再利上げの思惑を掻き立てているかもしれない。
世界的な金余り現象を背景に堅調を続けて来た世界の株式市場であるが、ここへ来て中東の株式市場が値下がりし、ロシア、ブラジル市場などエマージング市場も調整色を強めていると伝えられる。短期金利の急上昇でヘッヂファンドが早手仕舞いをしたためだろう。
株価を冷やすには刃物は要らぬ。利上げは青菜に塩と昔から相場は決まっている。
昔から孫が生まれると庭木を植えて年寄りは孫の誕生を祝い成長を楽しみにした習慣がある。これという銘柄を企業家とともにじっくり育てていくのが株式投資の本義であろう。長期投資の本義を忘れ、欲ぼけした目先だけの売り買いは用心した方がよさそうだ。(了)
江嵜企画代表・Ken