ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

藤田嗣治展:京都-スケッチ&コメント

2006-06-22 20:47:58 | スケッチ
藤田嗣治,生誕120年記念展:京都岡崎にある京都国立近代美術館で開催
(5月30日~7月23日)されており、なかなかの評判だと聞いたので
出かけた。

地下鉄、烏丸御池で途中下車、京都文化博物館でたまたま開催していた
「印象派と西洋絵画の巨匠たち展」を見た後、ハシゴした。

朝から雨が激しく降っていたせいか出足はそれほどでなく、お蔭で
100点といわれる藤田作品を堪能することが出来た。

まずビデオコーナーで約10分、『藤田嗣治の生涯』と題する解説を
聞きながらスケッチした。

藤田画伯は、明治19年(1886年)東京で軍医を父として生まれた。
14歳で画家を志し、東京美術学校に入るが今ひとつ納得できず、
大正2年(1913)パリに活路を求め始めて才能が大きく開花した。

今回展示されてなかったが「寝室の裸婦キキ」が乳白色の肌と絶賛され
藤田を一躍有名にさせた。その時藤田がデリケートな線描が評判になったという。
裸婦の輪郭に使ったのが日本画ではお馴染みの面相筆であった。

余談ながら、面相とは文字通り顔つきとか容貌のことである。
面相筆とは、眉毛・鼻の輪郭など細かい部分を描くために使う筆だから
その名がある。穂先が長く細い筆であり日本画には欠かせぬ筆である。

藤田の描いた裸婦が10点近く展示されていたのを今回始めてみたが、
いずれ劣らぬ力作で多くのひとが熱心に鑑賞していたのが印象的であった。

藤田といえば猫の絵も日本人には馴染み深い。イソップ物語を題材に
使ったものや、十数匹の猫が画面いっぱいに乱舞する50号近い大作も
迫力があった。

藤田は第二次世界大戦中、多くの他の画家同様に戦意高揚のためとして
戦争画を描いた。描いたというより描かされたというのが正しいかもしれない。
その中から今回展示されている絵に「アッツツ島玉砕」があるが
鬼気迫るものがある。

今一枚の戦争画にサイパン玉砕の場面の絵があるが、こちらのほうは
民間人入れて約4万人が戦争の犠牲になった場所であるだけに、
凄惨な場面は時代を超えて戦争のむごたらしさを今に伝えている。

サイパン島は日本人観光客で大いに繁盛しているそうだが、沖縄戦同様に
多くの同胞が犠牲になったことをせめて頭の片隅にでも浮かべて欲しいと
絵を前にして改めて思った次第である。

藤田は戦争画で戦意高揚に貢献したとして日本追放の憂き目に
あったと解説にあった。再び日本の地を踏むことなく、81歳でスイスの
病院でなくなった。パリ、ノートルダム寺院に本人の遺言どおり眠っている。(了)



Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)




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米大手企業好決算、NYダウ104ドル高ー学校で教えてくれない経済学

2006-06-22 08:54:17 | 経済学
今朝の読売の一面トップは「福井総裁は辞任を」4割、「説明不十分」6割超えるとあった。他の朝刊は知らない。健康管理と同じで、病気になってから騒ぐ。記事も同じで問題が起こってから騒ぐスタンスはライブドア事件のときも村上ファンドも全く変わっていない。

福井総裁の道義的責任を問うのはいい。公の立場の人間の資産公開のルール作りを早急に取る必要があるというのも納得できる。しかし、日銀総裁を辞めさせた後どうするのか、また日本経済やその後の金融政策に与える影響はどうなるのか。日本は、たたくだけたたきあと具体的にどうするかが基本的に欠落している国である。

6月21日、NYダウは104ドル高、11,074ドルで取引を終了した。ハイテク株指数ナスダック、S&P500指数、小型株Russell200指数共に上昇した。ただ、これで相場の流れが完全に上向きに変わったとする見方は少ない。6月29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の利上げスタンスを見極めてからでも遅くない。まだまだ上り坂は続くとの空気が支配しているとWSJ紙は指摘している。

この日の債券市場は比較的静かな取引に終始したとWSJ紙(6月21日)は伝えている。株が上がれば債券は売られやすいが、10年物国債は売られ利回りは5.159%、30年物は5.197%と上昇した。今朝のCNBCテレビのコメンテーターによれば、米FOMCの6月末の0.25%の利上げと8月はじめの会合でのさらなる0.25%の利上げも米債券相場は織り込み始めたようだと解説していた。

NYダウをこの日押し上げた要因は、景気の先行きを占う指標銘柄の輸送大手FedExと金融大手のMorgan Stanleyが、原油高や相次ぐ利上げにもかかわらず好決算を発表したことを好感して買いが入った。

FedEX社のオーナー兼CEO、Frederick Smith氏は、2007会計年度の世界の経済環境を楽観していると発言した。これが特にEmerginng諸国での最近の株急落や国際商品相場下落を嫌気して冷やされていた投資家心理を大いに癒したようだとWSJ紙は紹介していた。

NY原油先物(WTI)相場は、原油在庫増加を嫌気していったん売られたが、ガソリン在庫が予想以上に減少したことを材料に買戻しが入り、バレル99セント値上がりし、70.33ドルで取引された。金、プラチナなど貴金属相場はドル弱含みを材料に小幅反発した。

NY為替市場は、材料不足のなか、1ドル=114.60円前後、1ユーロ=1.2670~80ドルで取引された。日銀総裁の早期のゼロ金利解除発言が材料にされドルは対円では売られやすい。
日銀総裁の発言が為替相場に重大な影響を与えていることを改めて示したようだ。(了)

江嵜企画代表・Ken


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福井総裁の選んだ5銘柄:株式投資ー学校で教えてくれない経済学

2006-06-22 07:05:28 | 経済学
6月21日の読売朝刊の経済欄に福井総裁の株式保有の状況という
一覧表が掲載されており、さすが日銀総裁だと妙に感心した。

こういう言い方をすると、ヤメロコールまっただなかに不謹慎極まりないと
いう声が日本では聞こえてきそうだが、ゼロ金利断行の当のご本人が村上
ファンドにその間1,000万投資して1,473万利殖しておられたという話と
あわせて株式投資の極意まで教えていただいたようで誠に興味深く拝見した。

株式の話をすること自体日本では忌み嫌われる不思議な国であるが、金融の
大元締めの日銀総裁があっけらかんと株式投資でも5銘柄あわせて2,145万
含み益を出しておられたという記事を新聞で読むと大変勉強になることが多い。

同紙によれば商船三井(1万株:含み益544万)、キッコーマン(5,000株:同316万)、富士通(5,000株:247万)、三井不動産(5,000株:759万)、新日本製鉄(1万株:278万)となっていた。海運、食品、通信、不動産、素材と実にバランスよく投資されているところも見事である。

たまたま買いのタイミングが2003年1月末で2006年5月末のまとめであるから
利益が余計目立つ面はあるが、誰も株式投資に興味さえ示していない時期に
株式を購入しておられたこと自体、事情はいろいろあるにしろまず勉強になった。

日本人の株式投資は山登りに例えればひとが7合目や8合目まで登ってから
買い始める人がほとんどである。一方外人に代表される投資家はひとが目も
くれないときに新しい温泉を見つける。いい湯加減になったところで出て行くが、
日本人は外人がお風呂に機嫌よく入っていることにあとから気づいて、
どやどやと湯船に入ってくる。外人のほうは十分仕上がっているから
ころはヨシと見て当然のように風呂から上がる。

ところが外人はからだがでかい。狭い湯船のお湯の量は同じでも外人が出れば
いっぺんにお湯が減ったようにみえるため相場は当たり前のように急落する。
それの繰り返しで日本の個人投資家は煮え湯を飲まされてきたというのが
過去の歴史である。

最近はデイトレーダーといい激しく売り買いを繰り返す投資がよしとされるようになった。しかし株式投資の本義は、健康管理と同じで、国を代表する企業を選び、じっくり企業の成長を楽しみながら投資することであろう。日銀総裁の投資姿勢から学ぶことは多い。(了)

江嵜企画代表・Ken


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