シクラメン
江嵜企画代表・Ken
神戸三宮へ出る機会があると画材店「ルナー」とフラワーショップ「潤」へ寄るのが習いとなっている。
先日お店を覗いたところ入荷ほやほやのシクラメンの鉢植えが沢山棚に並べられていた。色もピンク、朱色、白など結構豊富である。白い色のシクラメンは珍しい。しかし、いざ絵に仕上げるのは難しい。迷った挙句濃い目のピンクのシクラメンを選んだ。2日寝かせて今朝スケッチした。
シクラメンをヤフーのフリー百科事典「ウイキペディア」で調べた。学名はCyclamen persicum Mill.地中海原産とあった。球根を見てつけた「豚の饅頭」、花を見てつけられた「篝火花(かがびばな)}の二種類の和名がある。
「篝火花」は一説によれば、九条武子がシクラメンの花を見て「これはかがり火の様な花ですね」と言ったのを聞いた牧野富太郎が名づけたというエピソードが紹介されている。
シクラメンに関する伝説がある。草花好きだったソロモン王が王冠になにか花のデザインを取り入れようと交渉するが断られた。唯一承諾してくれたシクラメンに礼をいうと、それまで上を向いていたのが、恥ずかしさと嬉しさのあまりうつむいてしまったというのである。
「死」「苦」の語呂あわせから病院への見舞いにもっていくのはタブーだと書いてあった。
布施明の歌『シクラメンのかほり』(小椋佳作詞・作曲)がヒットしたあと埼玉県農林総合研究センター園芸支所が原種と掛け合わせることによって「香りのシクラメン」開発に成功した。
たかがスケッチ、されどスケッチである。スケッチの効用であろう。いろいろなことを教えられるので全く退屈しない。(了)