水が飲めなくなると直感すると動物や鳥はその場を離れる。餌が獲れなくなると思うときも同じである。断りなく逃げる。逃げるという文字をつらつら眺めると「しんにょう」に兆しと書く。「しんにょう」は道である。生き物として子孫を残すための最低限度の基本的行動パターンである。逃げるというと消極的だと言うが漢字本来の意味にはなさそうだ。
NY外国為替市場で引き続き日本円が買われている。円は1ドル=97.70円から1ドル=96.68円で取引された。円は対ユーロでも買われ10月24日の東京市場では1ユーロ=123円まで買われた。水鳥が水と餌を確保できる「避難場所」として日本円を選んだと思われる。
日本円は買われているが売りが殺到している通貨もある。その一つがルーブルである。
今朝のWSJ紙にモスクワの市民がルーブルをユーロやドルに換金するために銀行に長い列を作っていると出ていた。庶民だけでない。モスクワ財閥OlegDeripaskaが資金繰りに窮してドイツの建設大手Hochtiefやカナダの自動車部品メーカーMagma株を投売りした。
ロシアの外貨保有高が先週一週間で150億ドル(1兆5,000億円)減った。ロシアの株価が5月ピークから70%下げた。わずか3月で原油相場が半値以下に暴落したことがロシア経済を直撃している。ロシアの国家予算の50%は原油である。50ドル原油でロシアのGDP成長率はゼロに転落するとゴールドマンザックスのエコノミストは予測している。
ルーブルは1998年ロシア経済危機で一端紙くずになった。ルーブルが紙くずになって精神科の患者が急増したそうだ。プーチンはルーブル暴落で威信を失墜したと今朝のWSJ紙は指摘している。プーチンが大きな顔ができたのはバレル20~30ドルで低迷していた原油相場がバレル147ドルまで値上りした結果である。その原油が半額以下のセールである。
NY原油(WTI)先物相場は、バレル4.65ドル下げ63.19ドルで取引された。ウイーンで開かれたOPEC臨時総会では日量150万バレルの減産を決めた。世界の原油需要の1.7%に過ぎないと減産報道を無視した。マーケットはまだ先安と見ているのであろう。
相場の世界には「もうはまだなり、まだはもうなり」という格言がある。原油相場の底が見えないと投資家は考えているのであろう。落語家の文珍さんなら、「底が見えない。底はどこか?そこが聞きたい」と笑わせるかもしれない。日本でも日経ダウ8000円割れで、笑い事ではないと叱られそうだ。外貨預金を楽しみにしていた人に特に大きな被害が出ている。
今朝のWSJ紙に、資源国通貨の指標のブラジルレアルが3年前の安値まで暴落したあと1ドル=2.3795レアルから2.3050レアルまで回復したと出ていた。チリー・ペソは値下がりしたが、ブラジルは下げ止まる兆しが出てきている。ブラジルはロシアほどひどくないが通貨も株価も40%以上値下がりした。ブラジル株価と通貨レアルの動向に注目したい。
日本円に世界の水鳥が集まってきている。今朝のWSJ紙によれば金利の安い日本でお金を借り、借りた円でドルやユーロを買っていた。俗にいう円キャリートレードに巻き戻しが一斉に起こり、円に対するパニック買いにより円相場が急騰していると解説していた。
出光興産がガソリンの卸値を1リッター7.4円値下げすると10月24日発表した。原油が147ドルをつけた時ガソリンが200円突破すると日本の新聞は大騒ぎした。自国通貨日本円の値打ちが上がりガソリンの値下りは日本にとってプラスだと素直に喜んで欲しい。(了)
NY外国為替市場で引き続き日本円が買われている。円は1ドル=97.70円から1ドル=96.68円で取引された。円は対ユーロでも買われ10月24日の東京市場では1ユーロ=123円まで買われた。水鳥が水と餌を確保できる「避難場所」として日本円を選んだと思われる。
日本円は買われているが売りが殺到している通貨もある。その一つがルーブルである。
今朝のWSJ紙にモスクワの市民がルーブルをユーロやドルに換金するために銀行に長い列を作っていると出ていた。庶民だけでない。モスクワ財閥OlegDeripaskaが資金繰りに窮してドイツの建設大手Hochtiefやカナダの自動車部品メーカーMagma株を投売りした。
ロシアの外貨保有高が先週一週間で150億ドル(1兆5,000億円)減った。ロシアの株価が5月ピークから70%下げた。わずか3月で原油相場が半値以下に暴落したことがロシア経済を直撃している。ロシアの国家予算の50%は原油である。50ドル原油でロシアのGDP成長率はゼロに転落するとゴールドマンザックスのエコノミストは予測している。
ルーブルは1998年ロシア経済危機で一端紙くずになった。ルーブルが紙くずになって精神科の患者が急増したそうだ。プーチンはルーブル暴落で威信を失墜したと今朝のWSJ紙は指摘している。プーチンが大きな顔ができたのはバレル20~30ドルで低迷していた原油相場がバレル147ドルまで値上りした結果である。その原油が半額以下のセールである。
NY原油(WTI)先物相場は、バレル4.65ドル下げ63.19ドルで取引された。ウイーンで開かれたOPEC臨時総会では日量150万バレルの減産を決めた。世界の原油需要の1.7%に過ぎないと減産報道を無視した。マーケットはまだ先安と見ているのであろう。
相場の世界には「もうはまだなり、まだはもうなり」という格言がある。原油相場の底が見えないと投資家は考えているのであろう。落語家の文珍さんなら、「底が見えない。底はどこか?そこが聞きたい」と笑わせるかもしれない。日本でも日経ダウ8000円割れで、笑い事ではないと叱られそうだ。外貨預金を楽しみにしていた人に特に大きな被害が出ている。
今朝のWSJ紙に、資源国通貨の指標のブラジルレアルが3年前の安値まで暴落したあと1ドル=2.3795レアルから2.3050レアルまで回復したと出ていた。チリー・ペソは値下がりしたが、ブラジルは下げ止まる兆しが出てきている。ブラジルはロシアほどひどくないが通貨も株価も40%以上値下がりした。ブラジル株価と通貨レアルの動向に注目したい。
日本円に世界の水鳥が集まってきている。今朝のWSJ紙によれば金利の安い日本でお金を借り、借りた円でドルやユーロを買っていた。俗にいう円キャリートレードに巻き戻しが一斉に起こり、円に対するパニック買いにより円相場が急騰していると解説していた。
出光興産がガソリンの卸値を1リッター7.4円値下げすると10月24日発表した。原油が147ドルをつけた時ガソリンが200円突破すると日本の新聞は大騒ぎした。自国通貨日本円の値打ちが上がりガソリンの値下りは日本にとってプラスだと素直に喜んで欲しい。(了)