ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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日本は内向きの議論が多すぎる。世界の動きにも目を向けよう。(学校で教えてくれない経済学)

2010-03-14 08:19:03 | 経済学
ジャネット・イエ―レン(JanetYellen)女史という名前が、週末のNY為替市場で、ドル売り材料に使われたと、13日付けのWSJ紙が解説していた。

イエ―レン女史とは一体何者なのか。日本では金融の専門家の間では、ある程度知名度は高い。しかし、日本人一般では全く知られていない。WSJ紙によれば、2004年からサンフランシスコ連銀総裁を務める。63歳、バ―ナンキFRB議長の信頼が厚い。6月に退任するコ―ン米FRB副議長のあとがまとして有力視される。エ―ル大で4年、ハーバード大で2年間、それぞれ教鞭をとった。

イエ―レン女史は、金融政策では、ハト派の最右翼と書いていた。金融の世界では、高金利政策をタカ派、低金利政策を唱える人やグループをハト派と呼ぶ。世界の中央銀行は、超低金利から抜け出すために、「出口戦略」を模索している。女史は、その流れに逆行する。
利上げに耐えられる状態まで米景気は十分に回復していないと言うのが彼女の持論である。

豪州中央銀行は昨年の暮れから2度、政策金利を引き上げ、年4.0%へ戻した。欧州中央銀行も異常な低金利を続けるとインフレという副作用が出るとして「出口」を模索している。その点では米国も同様である。2月に米FRBは公定歩合を0.25%引き上げ0.5%とした。

一方、日銀は、16,17日開かれる金融政策決定会議で、民間金融機関に対し、貸し出し期間3ケ月資金を年0.1%の固定金利で積極的に貸し出しする方向で協議する見込みだ。ただ、委員の中には、4月1日発表の「日銀短観」を見極めるべきだという意見もあり、流動的でると今朝の読売新聞が書いていた。お札を追加して出すことに決まれば、円安材料になる。

鳩山首相は、週末の国会審議で、円安を歓迎する趣旨の答弁をしていた。13日付けのWSJ紙は為替政策に日本の首相が発言したのは異例であると書いていた。輸出企業は円安歓迎だから、小沢さんが経団連と会談後、首相に「口先介入」の入れ知恵したかもしれない。

13日のNY為替市場では、ドルが対ユーロで売られ、1ユーロ=1.3760ドルまでドルは値下がりした。しかし、ユーロはギリシャ問題を抱えている。ギリシャ政府は、財政赤字をGDP比率で昨年の12.7%を今年8.7%まで減らす。新発国債の利回りを4.7%と想定したが、落札金利は6.25%である。利払いがかさみ財政赤字が拡大する。ユーロも前途多難である。

米FOMC(連邦公開市場委員会)は16,17日に開催される。「出口戦略」に関して声明文でなんらかの変化が出るかどうか。イエ―レン女史の存在も併せ、目が離せない。

日本では内向きの議論が多過ぎる。世界の動きにも目配りしないと生きていけない。(了)

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