(学校で教えてくれない経済学)
『原油価格の反転上昇はそこまで来ている』の見出しで1月13日付の二ユーズウイーク誌日本版にジム・オニール、元ゴールドマン・サックス・アセットマネジメントが書いていた。同記事によれば「私は33年にわたり原油価格と外国為替相場を研究する機会に恵まれた。これまで何度も試みたのは、原油の需要と供給が一致する「均衡価格」を見つけることだ。(中略)今の原油価格は2つの要素が動かしている。その2つとは①アメリカのシエールガスとシエールオイルの開発、そして②中国経済が量から質に重点を置くようになったこと、つまり中国のエネルギー需要がこれから減少に向かうことだ。(中略)アメリカはシエ‐ルガスの生産を減らしたくない。今後数ケ月は原油価格が上昇に転じることはないだろうが、一層の下落を妨げる要素は見えてきた。現物価格は今や先物価格の80ドルを大きく下回っている。短期的には下落を続けるかもしれないが、年末には年初の価格を上回っている可能性が高い。」と書いていた。
7日付のブルームバーグ電子版でMargaretCollinns記者は「ゴールドマン・サックス・プライベート・ウエルスマネジメント、投資戦略グループ責任者、ブレット・ネルソン氏は7日『中東諸国は減産に踏み切っていないが、米国の生産者はこうした状況を受けて、積極的に対処するようになって来た。世界経済の全般的な安定化と合わせて考えると原油相場は今年7~12月に60~80ドルの範囲に落ち着くだろう』と述べた。」と書いていた。7日、NY原油先物相場は軽質油WTIは小幅反発、バレル48.65ドルで取引された。重質油北海ブレントはバレル50.99ドルで取引された。シエールガスの生産コストがバレル60~80ドルといわれている。今朝の記事のゴールドマンサックスの見解はコストを念頭に置いた上での発言であろう。一方、NY金はドル反発を受けて、オンス1,110.60ドルへ反落した。
7日、NY外国為替市場では、ドル円に買い戻しの動きが見られた。「米雇用回復で米景気に楽観的な見方から米株が反発、リスク回避の流れが弱まった。」と7日付のブルームバーグで東京発で小宮弘子記者が書いていた。1ドル=119.34~36円、1ユーロ=141.22~28円で取引された。同記事によれば「ユーロ・ドルも1ユーロ=1.1802ドルと06年以来の水準まで買われた。ユーロ圏の12月の消費者物価指数{CPI}速報値が予想以上のマイナスとなり、ECB(欧州中央銀行)の金融緩和拡大期待が背景だ。米民間部門の12月の雇用者数が24万1,000人増加した。11月の米貿易赤字が前年比予想以上に縮小した。米FRB(連邦制度理事会)が発表したFOMC(連邦公開市場委員会)議事録で①米金融当局はエネルギー価格の低下、②ドル高の影響でインフレ率が短期的に低下していると判断していることが分かった。NY原油が7日、5年半ぶりの安値から反発した。」などと書いていた。
7日、NYダウは米国景気への楽観論から前日下げ分をカバー、212ドル高、17,584ドルで取引を終えた。7日パリ市内で週刊誌「シヤルリ・エブド」襲撃で12名が死亡する悲惨な事件が起こった。各国首脳は哀悼の意を表明した。過剰な楽観は慎む必要がありそうだ。(了)
『原油価格の反転上昇はそこまで来ている』の見出しで1月13日付の二ユーズウイーク誌日本版にジム・オニール、元ゴールドマン・サックス・アセットマネジメントが書いていた。同記事によれば「私は33年にわたり原油価格と外国為替相場を研究する機会に恵まれた。これまで何度も試みたのは、原油の需要と供給が一致する「均衡価格」を見つけることだ。(中略)今の原油価格は2つの要素が動かしている。その2つとは①アメリカのシエールガスとシエールオイルの開発、そして②中国経済が量から質に重点を置くようになったこと、つまり中国のエネルギー需要がこれから減少に向かうことだ。(中略)アメリカはシエ‐ルガスの生産を減らしたくない。今後数ケ月は原油価格が上昇に転じることはないだろうが、一層の下落を妨げる要素は見えてきた。現物価格は今や先物価格の80ドルを大きく下回っている。短期的には下落を続けるかもしれないが、年末には年初の価格を上回っている可能性が高い。」と書いていた。
7日付のブルームバーグ電子版でMargaretCollinns記者は「ゴールドマン・サックス・プライベート・ウエルスマネジメント、投資戦略グループ責任者、ブレット・ネルソン氏は7日『中東諸国は減産に踏み切っていないが、米国の生産者はこうした状況を受けて、積極的に対処するようになって来た。世界経済の全般的な安定化と合わせて考えると原油相場は今年7~12月に60~80ドルの範囲に落ち着くだろう』と述べた。」と書いていた。7日、NY原油先物相場は軽質油WTIは小幅反発、バレル48.65ドルで取引された。重質油北海ブレントはバレル50.99ドルで取引された。シエールガスの生産コストがバレル60~80ドルといわれている。今朝の記事のゴールドマンサックスの見解はコストを念頭に置いた上での発言であろう。一方、NY金はドル反発を受けて、オンス1,110.60ドルへ反落した。
7日、NY外国為替市場では、ドル円に買い戻しの動きが見られた。「米雇用回復で米景気に楽観的な見方から米株が反発、リスク回避の流れが弱まった。」と7日付のブルームバーグで東京発で小宮弘子記者が書いていた。1ドル=119.34~36円、1ユーロ=141.22~28円で取引された。同記事によれば「ユーロ・ドルも1ユーロ=1.1802ドルと06年以来の水準まで買われた。ユーロ圏の12月の消費者物価指数{CPI}速報値が予想以上のマイナスとなり、ECB(欧州中央銀行)の金融緩和拡大期待が背景だ。米民間部門の12月の雇用者数が24万1,000人増加した。11月の米貿易赤字が前年比予想以上に縮小した。米FRB(連邦制度理事会)が発表したFOMC(連邦公開市場委員会)議事録で①米金融当局はエネルギー価格の低下、②ドル高の影響でインフレ率が短期的に低下していると判断していることが分かった。NY原油が7日、5年半ぶりの安値から反発した。」などと書いていた。
7日、NYダウは米国景気への楽観論から前日下げ分をカバー、212ドル高、17,584ドルで取引を終えた。7日パリ市内で週刊誌「シヤルリ・エブド」襲撃で12名が死亡する悲惨な事件が起こった。各国首脳は哀悼の意を表明した。過剰な楽観は慎む必要がありそうだ。(了)