ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

「和同開珎」鋳型技術について:甲陽史学会風景≪スケッチ&コメント)

2017-08-28 18:19:34 | スケッチ

「和同開珎」

江嵜企画代表・Ken



日本で最初に流通したと「続日本記」に記載の通貨「和同開珎」の鋳型の制作技術について、8月26日午前10時からノボテル甲子園で開かれた甲陽史学会で、青木正幸氏(辰馬考古資料館)から聞く機会があり楽しみにして出かけた。会場の様子をいつものようにスケッチした。

辰馬考古資料館所蔵の粘土で出来た鋳型12点、内、錢面は8点、錢背は4点。側面を残す個体は2点。底面を残す個体5点中心に説明があった。鋳型相互に接合する個体はない。

銅、鉛、鈴などの原料を溶かし地金を作る。砂の上に種錢を並べ、鋳型を作った。鋳型に写し取られた錢と棹の間をつなぎ、溶かした原料を流し込んだとみられる。湯道の左右に鋳型が一列ないし複数並ぶ。錢文の向き・間隔はそろっていない。鋳型の錢の表面は完全には残っていないなどと講師の青木先生は説明された。

ただ、青木先生の説明を聞いても正直、和同開珎がどのように出来上がるのか理解できなかった。甲陽史学会で以前、梵鐘の話を聞いたことがある。粘土で枠組みを作る。銅などの原料を流し込む湯口がある。粘土の枠組みを外して梵鐘が出来上がる。梵鐘の制作には中国、朝鮮、日本3ケ国で情報交換が行われた。それが中国製、朝鮮製、日本製それぞれに痕跡をとどめていると聞き、強く印象に残った。

そこで、今回、講演のあと門外漢の素人質問だがと前置きして、筆者は「和同開珎の製造でも情報交換があったのか興味がある。今一つ錢貨の流通量はどうだったのか。本日聞いた制作方法ではとても対応できない気がする。」と質問した。青木先生は「おそらく情報交換はあったと思うが、その点に関する資料は長門遺跡などでも残っていない」と答えられた。

甲陽史学会は考古学の専門の集まりの会である。筆者の質問を受けて「和同開珎は和銅元年(807)日本で鋳造・発行された。大量の和同開珎が出土している。流通していたことは間違いない。621年に発行された唐の改元通宝を模して造られた。3国で情報交換があったかどうかについては今後の研究テーマになる」と答えていただいた。和同開珎は当時から偽物が大量に出回っていたようだ。和同開珎は9世紀半ばに製造は停止された。

余談ながら甲陽史学会は同日に開催される甲陽学院同窓会総会の前に同じホテルの小部屋で開かれることが恒例となった。当会会長の橋本久先生(41回生)が60数年前、中学地歴部在籍、筆者(38回生)が高校地歴部だった縁で光栄にもご案内いただき感謝している次第である。(了)

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昨日の臨床実践塾も楽しかった

2017-08-28 13:54:58 | 診断即治療と虹彩学
今までの「診断即治療」の記事内容は、今後 FC2ブログ に書いていく予定です。


今回は50名ほどにしか案内を出していなかったので、参加者が少なかったです



第一部 ≪症例報告≫
講師は、矢田部雄史(たかし)先生。
矢田部先生は、森之宮医療大学非常勤講師を経て、現在は大阪医療技術専門学校鍼灸科で非常勤講師をしています。
ですから、人前で話す事は慣れていて、大学で教鞭を取っている先生も、「矢田部先生は放すのが上手いね1」と、褒めていました。

講義内容は、日々の臨床で印象に残った治療を紹介していたのですが、聞き取りやすい口調で、「漏れなく、ダブリなく」話していました。

症例報告というのは、やってみるとわかるのですが、臨床現場の風景が浮かんできますので、下手すると飛んでしまったりするもので、聴講者に理解できない部分が出たりします。
(私のことですが…)

矢田部先生はそういうこともなく、ちゃんとポイントを押さえて話していました。
それは彼の性格からくるものかも知れません。
彼の性格は、話す順序、理論的な流れ、参加者の反応に対しての対応方法まで準備しているので、スムーズに流れていました。

そして、最も大切な事は「威張らない」というところです。
これは、講義に慣れてない人の講義を受けるとわかるのですが、自分の欠点や知らない事を隠すために、防御策として威張ってしまう場合があるのです。

具体的な講義の内容は、
① 手指の痛み
② 膝痛
③ レルモワイエ症候群
④ 五十肩
⑤ 頚椎椎間盤ヘルニア
⑥ 腱鞘炎

などでしたが、臨床家にとって、このような「症例報告」というのは、ほんとに勉強になるものですので、矢田部先生は実技を混ぜながら、一つ一つ解説していました。
そして、講義の最後のほうで、2人1組になってもらい、「筋膜リリース」の実技をさせていました。

「症例報告」の中に出てきた治療法を、実技で復習するわけですので、これは勉強になったと思います。
また、「レルモワイエ症候群」という症状名を聞いた事がない方もいると思いますが、矢田部先生は、「メニエール症候群の中に分類される疾患です」と説明されていたので、多分わかりやすかったと思います。

第一部が済んでから、15分ほど休憩して第二部が始まるので、休憩時間に矢田部先生に質問されている方もいたようです。
いつもなら、親睦会の時に質問をすると思いますが、その日は矢田部先生が所用で親睦会には参加できなかったので、残念に思った人もいたと思います。

すみませんでした。<(_ _)>

で第二部の解説に移りたいのですが、第二部は明日にでも掲載させて頂きます。

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